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ソニー仙台 鹿島とPK戦で大金星 奈良クラブの勝利に発奮「自分たちも」

[ 2014年7月12日 22:28 ]

天皇杯2回戦 ソニー仙台2―2鹿島(PK戦2―1)

(7月12日)
 企業スポーツの星だ。天皇杯2回戦で鹿島と対戦したソニー仙台(JFL)が大金星を挙げた。2―2の激戦の末、PK戦で2―1の勝利。08年度大会以来の3回戦へ進出した。

 立役者はGK金子進(30)だ。MF細見とFW田中の得点で2点をリードしたが前半で追いつかれた。後半は守備に回る時間が多く、32本のシュートを浴びた。だが体を張ってファインセーブを連発。PK戦でも鹿島2人目のMF野沢のシュートを読み切って流れを呼び込み「最初に外してチームがガクッとなったけど自分が止めたことで雰囲気が変わった」と胸を張った。

 MF中村らプロ契約選手はわずか。ほとんどの選手は午前8時から午後2時までソニー関連の工場で勤務し、毎日2時間の練習をこなしている。多くの企業スポーツ団体が廃部になっていく中、その逆風は感じつつも金子は「社員選手として企業を盛り上げていきたいと常に考えている。自分たちが力を与えられる存在になりたい」と前向きに取り組む。

 昼食時に奈良クラブ(関西社会人リーグ1部)が仙台(J1)を破る“ジャイアント・キリング”を起こし「カテゴリーが下のチームでも勝てるんだ。自分たちもやれないことはない」(金子)と一致団結。その言葉通りの結果で、仙台からバス1台で応援に駆けつけてくれた同僚に白星を届けた。

 次戦は熊本(J2)―山形(J2)の勝者との対戦。金子は「鹿島の選手の人は悔しそうな顔をしていた。鹿島のためにもふがいない戦いはできない」と気を引き締め、さらなる躍進を誓った。

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2014年7月12日のニュース