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アギーレ・ジャパン走力強化へ 12年間共闘フィジカルコーチ入閣へ

[ 2014年7月2日 06:03 ]

日本代表次期監督候補として交渉中のアギーレ氏(ゲッティ)

 日本代表の次期監督の最有力候補に挙がるハビエル・アギーレ氏(55)が腹心とともに新生日本のチームづくりを行う。オサスナ監督時代の02年から一緒に仕事をするフィジカルコーチのファン・イリバレン・モラス氏(47)を入閣させる意向を持っていることが判明。自身のサッカーの生命線である前線からの激しいプレスを実現するため、走れる選手の育成に着手する。

 日本代表の再建に向け、アギーレ氏が腹心と共に来日する見通しとなった。日本代表は1日に臨時技術委員会を開催。原専務理事はブラジル大会では時間の経過とともに、日本代表が「どんどん消耗していった」ことを振り返り、「勝ち切るたくましさを身に付けないといけない。もっと激しさを出さないといけない」との見解を示した。日本が躍進するために必要なのは走力。そこで注目されるのがファン・イリバレン氏の手腕だ。

 アギーレ氏はイリバレン氏とはW杯日韓大会後の02年夏に知り合い、監督とフィジカルコーチとして12年近く一緒に仕事をしてきた間柄。オサスナ(02~06年)、Aマドリード(06~09年)、メキシコ代表(09~10年)、サラゴサ(10~11年)、エスパニョール(12~14年)でコンビを組み、お互いのことは何でも分かる仲だ。

 ファン・イリバレン氏はオサスナが本拠を置くスペイン北東部パンプローナ出身。大学時代に体育学の学位を取得した理論派で、筋力や血液検査による疲労度のチェックなど個別のデータを重視した最先端のトレーニングを取り入れることで知られる。アギーレ氏は絶大の信頼を置いており、12年にエスパニョールの監督に就任した際には、イリバレン氏をレビア・ワルシャワ(ポーランド)から引き抜いている。

 アギーレ氏のサッカーの生命線は前線からのプレスと攻守の切り替えの速さ。02年W杯日韓大会、10年W杯南アフリカ大会では母国メキシコ代表を率い、積極的な守備からのショートカウンターを武器に16強進出を果たした。理想のスタイルを具現化するためには、90分間を通して走れるスタミナが不可欠。そこはブラジル大会の日本代表の課題に合致する。W杯16強を経験するイリバレン氏が入閣すれば、フィジカル面のベースアップはもちろん、ピーキングなどでも現在の日本協会にはないノウハウも期待できそうだ。

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2014年7月2日のニュース