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ロシアFWココリン ゴール後“シーッ”の意味は?

[ 2014年6月28日 12:48 ]

<アルジェリア・ロシア>先制ゴールを決めに祝福されるロシアのココリン(9)。両手のひらを下に向けるポーズを見せた(AP)

W杯ブラジル大会1次リーグH組 ロシア1―1アルジェリア

(6月26日)
 人さし指を口に当てる「シーッ」のしぐさと、両手のひらを下へ向けて周囲を落ち着かせるようなポーズを繰り返した。ロシアFWココリンの先制ゴール後のパフォーマンスは、1点決めたぐらいで騒ぐなという意味か、あるいは自身への批判に対する「黙れ」とのメッセージにもみえた。

 22日のベルギー戦。ゴール前で左クロスに合わせた簡単なヘディングシュートを外し、0―1で敗れた原因として批判された。崖っ縁のアルジェリア戦では先発落ちが予想されたが、カペッロ監督は18年W杯のエースと期待される23歳を3試合続けて先発起用。前半6分、相手DFの間に走り込んだココリンはベルギー戦と同じような左クロスを豪快なジャンピングヘッドでネットへ突き刺し、期待に応えた。

 1メートル82の大型ストライカー。この日はトップ下だったが、左サイドをドリブル突破する姿はC・ロナウドをほうふつさせる。ウクライナ国境近くの出身ながら、9歳の時にはモスクワのクラブから勧誘された逸材だ。08年にディナモ・モスクワ入りすると、同年10月のロシアリーグデビュー戦で途中出場から18分後に同点弾を決め、17歳199日のリーグ最年少得点記録を樹立。同11月にはユース時代を過ごしたロコモティフ・モスクワとのダービーで決勝ゴールをマークするなど“持っている”男でもある。

 しかし、両軍トップの走行距離12・34キロ、スプリント回数60回の奮闘も実らず、アルジェリアに追いつかれて1次リーグ敗退が決定。「ゴールはうれしいけど勝ちにつながらなくて残念だ」。初出場のW杯で、モチベーションとするには十分すぎる悔しさを味わった。ただ、4年後は今回とは比べものにならない地元開催の重圧が待ち受けている。

 ◆アレクサンドル・ココリン 1991年3月19日、ロシア・ベルゴロド州バルイキ生まれの23歳。ロコモティフ・モスクワのユースから08年にディナモ・モスクワ入り。13年に移籍金1900万ユーロ(約26億2200万円)でアンジ・マハチカラへ移籍したが、同クラブの財政縮小方針によりすぐにディナモ・モスクワへ復帰した。U―21ロシア代表を経て11年11月にフル代表デビューし、通算25試合6得点。1メートル82、77キロ。

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2014年6月28日のニュース