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宮本恒靖氏が技術委員長就任へ 37歳手腕に日本代表再建託す

[ 2014年6月28日 08:00 ]

次期技術委員長に就任が濃厚となった宮本恒靖氏

 日本サッカー協会の次期技術委員長に元日本代表DFの宮本恒靖氏(37)の就任が濃厚となったことが27日、明らかになった。近く正式決定し、次期日本代表監督の選出や強化計画の作成などにも加わる。02年W杯に主将として出場したリーダーシップも高く評価されており、ブラジル大会で1分け2敗に終わった日本代表の再建を託される。

 日本代表がブラジル大会で敗退したことを受け、日本サッカー協会は新監督を招へいする。技術委員会も同様に新体制に移行するため、これまで原博実専務理事(55)が兼任していた技術委員長の後任の人選を急いでいた。当初は鹿島の鈴木満取締役(57)を候補に交渉したが、このほど鈴木氏が固辞したことが判明。新たに浮上したのが宮本氏で、自身も就任に前向きだという。

 G大阪の下部組織1期生の宮本氏は、95年にプロ契約を結びJリーグデビュー。日本代表にはU―17から選ばれA代表には71試合出場。02年のW杯日韓大会では負傷した森岡に代わり主将となり抜群のリーダーシップで16強進出の立役者となった。続く06年のドイツ大会でも主将を務めた。

 現役を引退した後はFIFAがスイスで運営するスポーツの大学院「FIFAマスター」を日本人として初めて修了した。帰国後はサッカー解説者を務めながら、今年1月からJリーグ特任理事に就任。元選手の立場からJリーグの運営を支えている。今回はW杯ブラジル大会にFIFA技術委員として参加し、試合の分析を担当している。G大阪時代はプレーするかたわら、同志社大を卒業するなど文武両道を貫いたことで知られ、将来の日本のサッカー界を背負う人材として早くから期待されていた。

 宮本氏の技術委員長就任は早ければ7月の日本協会理事会で正式決定する。日本協会は現在、新監督の最有力候補として元メキシコ代表監督のハビエル・アギーレ氏と交渉中。これは原専務理事の技術委員長として最後の仕事になるが、その後、18年のW杯ロシア大会に向けては宮本氏の手腕に日本の巻き返しが託されることになる。

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2014年6月28日のニュース