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闘う準備整っていないロシア アルジェリアは不利なデータ跳ね返せるか

[ 2014年6月26日 16:43 ]

W杯1次リーグH組 アルジェリア―ロシア

(6月26日 クリチバ)
 決勝トーナメントへの残り1枠を争う1次リーグH組。アルジェリアが勝って初の16強を決めるのか、ロシア、韓国の逆転進出はあるのか――。サッカージャーナリスト粕谷秀樹氏に聞いた。

 グループHの現状を整理しておこう。すでにベルギーが決勝トーナメント進出を決めているため、残りは一枠。アルジェリアはロシア戦に勝つか、仮に引き分けても、韓国がベルギーに3点差以上で勝ちさえしなければ、決勝トーナメント進出。一方、ロシアは引き分け以下では望みがなく、アルジェリア戦の勝利が絶対条件となり、韓国がベルギーに2点差以上で勝たなければ、決勝トーナメントに進出。

 従って通常ならロシアが攻め、アルジェリアが守るという構図が推測できるのだが、今大会のロシアは消極的だ。高温多湿に適していないお国柄とはいえ、韓国に1―1で引き分け、ベルギーに0―1で敗れた2試合とも、観衆のブーイングを浴びるほどの体たらくだ。戦略・戦術を云々する前に、闘う準備ができていない。

 一方、アルジェリアは前線からのプレスとロングフィードが功を奏し、韓国戦で4―2の快勝。しかも、1―2で敗れたベルギー戦からスタメンを5人も入れ替えた末の好結果だ。ハリルホジッチ監督も「手ごたえはある」と自信ありげだった。

 ただ、参加国が32となった98年フランス大会以降、初戦を落としてグループリーグを突破したケースは、今大会のウルグアイとギリシャを含めても6例しかない(6月24日現在)。引き分けたチームは22例が決勝トーナメントに進出している。このデータは、ブラジルでも繰り返されるのだろうか。

 ◇粕谷秀樹(かすや・ひでき) 東京都・下北沢生まれ。「日本スポーツ企画出版社」にて週刊サッカーダイジェスト副編集長、月刊(後に月二回刊)ワールドサッカーダイジェスト初代編集長、同社の編集局次長などを経て、2001年に独立。現在は「スカイパーフェクTV!」、「Jスポーツ」などで、欧州チャンピオンズリーグ、プレミアリーグの解説者として活躍中。

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2014年6月26日のニュース