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【オシムの助言1】まだ3試合のうち1試合が終わったばかり

[ 2014年6月18日 11:00 ]

コートジボワールに敗れ、肩を落とし引き揚げる本田

W杯1次リーグC組 日本1―2コートジボワール

(6月14日 レシフェ)
 1次リーグ突破へ厳しい立場に追い込まれたザックジャパン。第2戦のギリシャ戦に向けての対策、そしてコートジボワール戦で突きつけられた課題を元日本代表監督のイビチャ・オシム氏(73)が分析。急ピッチでチームの立て直しに取り組む日本代表に、名将は自分たちを信じ、動揺するなとアドバイスした。

 【ザックジャパンの残り2試合に向けての提言】 日本は初戦を落とし、1次リーグ突破が難しくなったのは事実だが、まだ3試合のうちの1試合が終わったばかりだ。諦めてはいけない。

 過去にも初戦を落として勝ち上がった例はある。前回のスペイン(初戦でスイスに敗れた)は最終的には優勝した。私が監督をしていたユーゴスラビアも、90年イタリア大会初戦で西ドイツに敗れたが、ベスト8まで進んだ。今大会でも、強豪が初戦を落とすサプライズが続いている。

 スペインは2大会連続で初戦を落とした。相手が前回決勝の相手オランダだったのは組み合わせの偶然だが、では今回も初戦を落としてスペインが優勝するのか。そんな縁起を担ぐのは、ばかばかしい。前例や過去のデータは文字通り過去の事実でしかない。明日の試合、未来を向かなければならない。スペインのデルボスケ監督が現実に直面しているのは、敗戦のショックからチームをいかに立て直すかという課題だ。日本のザッケローニ監督も同じだろう。

 ほかにも、前回4位のウルグアイがコスタリカに敗れ、同じグループDのイングランドも、強豪同士の対戦ではあるがイタリアに敗れている。強豪とはいえないが、私と縁のあるボスニア・ヘルツェゴビナとクロアチアも、どちらも初戦を落とした。どの国も、勝ち点ゼロの現状から再出発して、残りの2試合に全力を尽くそうとしている。

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2014年6月18日のニュース