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W杯カタール招致不正疑惑 5億円超動く?欧州で再投票の声高まる 

[ 2014年6月6日 18:45 ]

 サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会開幕を前に国際サッカー連盟(FIFA)が新たな不正疑惑で揺れている。1日付の英紙サンデー・タイムズが2022年W杯カタール大会の招致活動で買収があったと報じ、欧州で再投票を求める声が高まっている。

 同紙は独自入手した大量の電子メールや文書から、当時FIFA理事だったカタール出身のハマム氏が支持を広げるためにアフリカ各国のサッカー協会幹部らに500万ドル(約5億1000万円)以上を支払ったと報じた。

 カタールの不正な利益供与を報じたフランスのサッカー専門誌はウォーターゲート事件にならって「カタールゲート」と名付けた。FIFAのプラティニ副会長らは、賄賂の授受が証明されれば再投票が必要との立場を示す。

 カタールの大会組織委は一貫して不正行為を否認している。アジア・オリンピック評議会(OCA)のアハマド会長(クウェート)は、一連の報道を「カタールとアラブ諸国に対する人種差別」と強く批判するなど問題は「欧州」対「中東」の色彩を帯びつつある。

 FIFAは7日からサンパウロで理事会、総会を開く。ただし具体的な対応は、18、22年両大会の招致活動の調査報告書が完成するW杯ブラジル大会後になる見通しだ。22年大会招致でカタールに敗れた日本サッカー協会の田嶋幸三副会長は「日本の立場としては、まだ何も言えない」と話した。(共同)

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2014年6月6日のニュース