×

本田 FK修正 W杯公式球「ブラズーカ」徹底練習へ

[ 2014年5月31日 05:30 ]

タンパの宿舎に到着したに到着した本田圭佑

 日本代表は29日(日本時間30日)、W杯ブラジル大会の直前合宿地・米フロリダ州クリアウオーターに到着した。大黒柱のMF本田圭佑(27=ACミラン)はぴりぴりモードで現地入り。27日の壮行試合キプロス戦で低調な内容に終わった中、合宿では不振脱却へ向けて入念なFKトレーニングを敢行することが判明した。

【日程 日本代表メンバー W杯グループC】

 代表宿舎で大勢の報道陣が待ち構える中、本田は大トリでバスから降り立った。サポーターの一人にサインをしたが、口は開かず。海沿いのリゾートホテルでも浮かれた様子はなく、むしろ戦闘モードを漂わせていた。合宿はキプロス戦でパスミスを連発した本田にとってW杯に向けて最後の戦術確認の場。関係者によれば、本田はチームメートとの連係だけではなく、自身のFK修正にも意気込んでいるという。

 得意の位置でもある右45度からのFKを大きく外したキプロス戦は、キックミスだけではなくアディダス社製のW杯公式球「ブラズーカ」への不慣れな要素もあった。セリエAはナイキ製のボールを使用しており、前回南アフリカ大会の「ジャブラニ」よりぶれが少ないと言われる公式球を使った練習が不足しているのは明らか。日本からの出発に際して自身の公式ホームページで「今まで培った経験をブラジルにおいてこられるように、最高の準備をしてプレーしてきます」と決意を示した。本田は練習時に自身の納得がいくまで同じメニューを繰り返すことが多く、合宿中は居残り練習などでボールを蹴り込むことが多くなりそうだ。

 背負っているものはチームや家族、ファンの思いだけではない。13年5月から代名詞の“無回転”ではなく“縦回転キック”に適したミズノ社のスパイク「イグニタス3MD」を使用する。開発には約2年をかけた逸品だ。フィット感の良さでそれまでこだわっていたカンガルー革から合成皮革に変更した。踏み込んだ際に足元が回転しやすいスクリュー式スタッド(びょう)も捨て、安定感があるブレード式に変更。関係者に「ブラジルW杯はサッカー人生を懸けている。だからチャレンジしたい」と打ち明け、大きな変化をさらなる飛躍へのきっかけにすべく新たな試みに挑んだ。

 クラブを含め、13年8月14日のウルグアイ戦以来、直接FK弾はない。ACミランでもFKを担当する機会は少ない。南アフリカ大会では開幕直前まで入念にFKを蹴り込み、デンマークとの1次リーグ最終戦では目の覚めるようなFKを決めて日本を16強へ導いた。幼少時から何万回と蹴ってきたFKの感触は左足が覚えている。合宿での集中練習でW杯仕様の精度を取り戻す。

続きを表示

この記事のフォト

2014年5月31日のニュース