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川澄2発W杯王手 18日ヨルダン戦ドロー以上で決定

[ 2014年5月17日 05:30 ]

<日本・ベトナム>前半、先制ゴールを決め、澤(左)と喜ぶ川澄

女子アジア杯1次リーグA組第2戦 日本4―0ベトナム

(5月16日 ベトナム・ホーチミン)
 15年W杯予選を兼ねた女子アジア杯は16日、ベトナムのホーチミンで1次リーグA組第2戦を行い、なでしこジャパンは地元ベトナムを4―0で下した。MF川澄奈穂美(28=シアトル)が先制ゴールを含む2得点の活躍を見せ、MF木龍七瀬(24=スカイブルー)とFW大儀見優季(26=チェルシー)も得点を挙げた。1勝1分けの勝ち点4で同組首位に立ち、7大会連続のW杯出場に王手をかけた。

 川澄のミドル弾で、W杯への道筋がくっきり見えた。前半44分。左CKから上尾野辺が倒されながらつないだパスが川澄に届いた。約23メートルからダイレクトで右足を振り抜くとGKは全く反応できず、ゴール右に吸い込まれた。「崩しの形から上尾野辺選手がつなげてくれた」。日本がFIFAランク3位に対しベトナムは28位。引いて守る格下に、とっておきの飛び道具を浴びせてゴールラッシュの口火を切ると、3点リードの後半42分にも左足で2点目を決めた。

 今回と同じ、ベトナムでのアジア杯が川澄の原点だ。08年の同大会で代表に初招集され、2戦目の台湾戦でデビュー。本職ではない右サイドバックでの出場だった。「どのポジションでも試合に出たいと思っていた」。無我夢中で走って11―0で圧勝した。だが出場はこの1度きり。限られた時間で日の丸を背負い、代表への思いは強くなった。あれから6年。「今回こそアジア杯を制覇したい」。今はチームをけん引する立場。思い出の地で確かな成長をしるした。

 今年4月、初めて海外に移籍した。シアトルでは5試合で1得点2アシストと結果も出し、チームメートからも認められる存在になったが、監督から強く求められるのはシュート。試合で絶妙なスルーパスを出した時も「シュートを打て」と徹底的に教えられた。移籍してわずか1カ月だが、その成果を見せつけた。

 オーストラリアとの初戦は一時2点差をつけられるなど、暗雲が垂れ込めるドロー発進だった。だが、2戦目で大量得点を奪ってA組首位に躍り出た。18日のヨルダン戦で引き分け以上ならW杯出場が決まる。「試合を重ねるごとにチーム力が上がっていく。頂点を目指してやっていく」。W杯切符獲得とアジア女王。2つの目標達成に向け、一気に景気付いてきた。

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2014年5月17日のニュース