×

川崎F2発逆転劇場 ハツラツ憲剛だ!大島だ!

[ 2014年4月2日 05:30 ]

<ACL川崎F・ウェスタン・シドニー>同点ゴールにガッツポーズの中村

ACL1次リーグH組 川崎F2―1ウェスタン・シドニー

(4月1日 等々力)
 H組の川崎Fは1日、ホームでウェスタン・シドニー(オーストラリア)に2―1で逆転勝ちした。後半29分にMF中村憲剛(33)のゴールで同点に追いつくと、後半43分にはMF大島僚太(21)のミドル弾で勝ち越し。2勝2敗で09年以来の決勝トーナメント進出に弾みをつけた。アウェーでFCソウル(韓国)と対戦した広島は終了間際にPKを決められ、2―2で引き分けた。

 周囲に何と言われようが、狙い通りだった。0―1の後半29分、中村が森谷のパスを受けて右サイドを突破。ゴール前にシュート性のボールを蹴り込むと、相手DFに当たったボールがネットを揺らした。「ハプニングが起きるボールを入れようと思った。みんなにオウンゴールと言われたけど、ひどいよね」。苦笑いした主将の同点弾で勢いに乗ると、後半43分には大島が決勝弾。土壇場で試合をひっくり返した。

 序盤からボールを支配し、終盤は相手の足が完全に止まった。シュート21本のうち、後半だけで18本を乱れ打ち。大久保が「後半の相手は置物みたいやった」と表現したようにサンドバッグ状態にした。昨年、中村は当時の大東チェアマンに中2日での試合を無くすようJリーグとの日程調整を直談判。金曜日の3月28日に名古屋戦が組まれたことで、今回も中3日で試合に臨んでいた。

 パス回しへの対応で疲弊した相手とは対照的に、運動量は最後まで落ちなかった。徹底したアクションサッカーを掲げる風間監督のスタイルを貫いた結果の必然とも言える逆転勝ち。中村は「Jリーグと名古屋が協力してくれたおかげ。報いるためにも勝ちたかった」と感謝した。スタンドでは日本代表のザッケローニ監督も視察。昨年6月のコンフェデ杯以来、日の丸から遠ざかる司令塔にとっては最高のアピールにもなった。

 1次リーグ2勝2敗となり、09年以来の決勝トーナメント進出に弾み。Jリーグ2試合を挟み、次戦は15日にアウェーで貴州人和(中国)と対戦する。中村は「次も大きな試合になる。Jのチームとして1次リーグを突破しないといけない責任がある」と力を込めた。目標は08年のG大阪以来となるアジア制覇。その可能性を感じさせる大きな白星だった。

続きを表示

この記事のフォト

2014年4月2日のニュース