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ザック確信セリエAでの本田の進化 日本代表への還元期待

[ 2014年2月4日 05:30 ]

来日したザッケローニ監督

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(60)が、「本田の進化論」を説いた。3日に成田空港着の航空機でW杯イヤー初来日。ACミランで本職でない右MFでプレーする本田圭佑(27)に「裏に飛び出す動き」をアドバイスしたことを明かした。本田は足元でボールを受けるタイプだが、指揮官は新たな動きが加わることで、代表のレベルアップにもつながると期待を寄せた。

 ザッケローニ監督はさらなる先を見ていた。所属クラブで出場機会が激減する香川、本職でない右MFでプレーし辛辣(しんらつ)な批判にさらされる本田。6月に迫ったW杯に向け不安も高まるばかりだが、指揮官は「少しの辛抱が必要。質の高い選手なのでそのうち継続的に出場できるようになるはずだ」と揺るぎない信頼を寄せた。

 かつて自らも指揮したミランに加入した本田に関しては言葉にも自然と熱が入った。ロシアとイタリアのサッカーの違いに触れ「チームメートとシンクロするためにも時間が必要」と強調。本職でない右MFでのプレーについては「新しい役割に慣れないといけない」とした上で、イタリア帰国中に本人へ「裏への飛び出す動き」をアドバイスしたことを明かした。

 本田は1月26日のカリアリ戦で早速、教えを実践した。前半18分にバロテッリのスルーパスに反応。DFラインの裏に走り、相手GKと1対1の場面をつくり出した。GKの股抜きを狙った右足シュートははじかれたが、指揮官は「マークを外して裏に抜け出す動きは特に評価している。しかもゴールを狙っていますから」と満足げに話した。

 本田は足元でボールをもらうタイプ。トップ下でプレーする代表でも、中盤でボールを受けて攻撃を組み立てることが多い。そこで期待されるのが本田が新たな動きをマスターして代表で還元することだ。6月19日のW杯第2戦で対戦するギリシャは自陣で守りを固めてくることが予想され、DFの裏への飛び出しは特に有効だ。その動きは岡崎が得意とするが、本田も場面に応じて同様の動きをすれば得点チャンスはさらに増える。

 「イタリアは速いスピードの攻めが必要。圭佑はその資質がある」と指揮官。苦難を乗り越えた先の本田のさらなる進化に期待を寄せた。

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2014年2月4日のニュース