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本田 ミラン本拠に初登場!近日中にも元イタリア首相と初対面か

[ 2014年1月7日 05:30 ]

ACミランのガリアーニ副会長(左)とアタランタ戦の観戦に訪れた本田圭佑

セリエA ACミラン3―0アタランタ

(1月6日)
 ACミランの日本代表MF本田圭佑(27)が6日、初めて本拠地のジュゼッペ・メアッツァ(通称サンシーロ)を訪れ、アタランタ戦を観戦した。同日にはリーグの出場登録も完了し、晴れてビッグクラブの一員となった。近日中にはクラブのオーナーで元イタリア首相のシルビオ・ベルルスコーニ氏(77)と初対面する可能性も浮上。昨年まで13位に沈んでいたチームを再生する期待を背負い、「ミラン本田」が動きだす。
【本田日程】

 初めて足を運んだホームスタジアムでも、本田はVIP待遇で迎えられた。アタランタ戦は黒のコート、グレーのマフラーにサングラスをかけて登場。VIP席の横にはアドリアーノ・ガリアーニ副会長らが陣取った。前半35分に元ブラジル代表FWカカーが先制ゴールを決めると、本田は立ち上がり拍手を送った。

 5日午前にミラノ市内で身体検査をパスし、同日午後に初めて練習場「ミラネッロ」を訪れたが、ここでも温かい歓迎を受けた。チームメートとの初対面では、元ブラジル代表FWロビーニョから日本語で「アケマシテオメデトウ」の言葉を掛けられた。それは本田が認められている証拠。アッレグリ監督と顔を合わせると英語で「早くプレーをしたい」と訴えた。

 本田の要望を受けて、クラブも素早く動いた。ガンディーニ運営部長は6日、リーグへの選手登録が完了したことを明かした。これで正式に「ミラン本田」が誕生した。本田は同日午前、ミラノ市内で新たなスーツなどの採寸を行った。SKYのインタビューに応じたガリアーニ副会長によると、アタランタ戦の前に「幸せか」と聞くと、本田は「良いプレーを見せ、ミランを勝たせることができたら幸せだと思うよ」と答えたという。

 デビュー戦は12日(日本時間13日午前4時45分)のアウェー・サッスオーロ戦が有力だが、元首相の期待も背負って出陣する。ワンマンオーナーで元イタリア首相のベルルスコーニ氏は5日、自身の後援会の会合で、低迷するチームについて「何らかの治療が必要だと思う」と発言。ACミラン専門ニュースサイトによれば、チームに刺激を与えるためにミラネッロを訪れるもようだ。

 同氏の歯に衣(きぬ)着せぬ発言には賛否両論あるが、絶大な影響力がある。昨季も中位をさまよっていた時期にチームに活を入れると、マンチェスターCからイタリア代表FWバロテッリを獲得したことも重なって3位まで浮上した。同氏が直々に足を運ぶのはまれ。本田移籍のタイミングと重なったということは、昨季のバロテッリ同様の活躍を期待していると言っても過言ではない。

 チームはアタランタ戦に3―0で快勝し、リーグ戦4試合ぶりの勝利を挙げた。試合後に取材エリアを通過した本田は「チャオ(イタリア語でさようなら)」とだけ残して引き揚げた。「みんながかなり期待しているのは分かっている。何かスペシャルなことをチームにもたらすことができると確信している」と意気込む日本のエースは、自身の活躍でさらにチームに勢いをつける。

 ◆シルビオ・ベルルスコーニ 1936年9月29日、イタリア・ミラノ生まれの77歳。60年代に建設業で成功し、73年にケーブルテレビ局を設立してメディア業にも進出。78年に持ち株会社フィニンベストを創設して放送局、新聞社、出版社などを傘下に収めてメディア王と呼ばれる。86年にACミランを買収。94年に新党を設立して政界に進出し94~95年、01~06年、08~11年に首相を務めたが、汚職疑惑や性的スキャンダルなどで11年11月に首相辞任とともに政界から引退。米誌フォーブスの13年版世界長者番付によると資産は62億ドル(約6510億円)。

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