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1トップで勝負だ!大迫 独2部ミュンヘン移籍が決定

[ 2014年1月7日 05:30 ]

ドイツ移籍にむけ決意を語る鹿島の日本代表FW大迫

 鹿島の日本代表FW大迫勇也(23)がドイツ2部1860ミュンヘンに移籍することが6日、発表された。完全移籍で、チームの冬季中断中のオフが明ける7日から全体練習に合流するため、この日に渡欧。フリートヘルム・フンケル監督(60)からは本職の1トップでの起用を確約されており、リーグ再開初戦となる2月10日のデュッセルドルフ戦でのデビューが有力視される。

 半端ない意気込みだった。ドイツに出発前の成田空港で、大迫が新天地1860ミュンヘンでの活躍を誓った。テレビカメラ5台、報道陣約30人が待ち受ける前で「チャレンジを続けないと成長はない。厳しい環境の中でサッカーをすることで一回りも二回りも成長できると思った。点を取ることにこだわってゴールを取れるだけ取りたい。自分を試したい」と決意を表明。チームの11季ぶりの1部復帰とゴール量産をノルマに掲げた。

 心強い後ろ盾もある。大迫は12月20~23日、ドイツに滞在した際フンケル監督と会談。高原、乾、稲本を指導した経験もある指揮官から「一番前でしか使わない」と1トップでの起用を確約された。昨季の鹿島では主に最前線に入ったがダヴィとコンビを組む際は1・5列目でプレー。A代表デビューとなった昨年7月25日のオーストラリア戦ではトップ下で2得点と結果を出しながら「前でやりたかった」と不満を漏らしている。強いこだわりを持つ1トップで勝負できることも移籍決断理由の一つだった。

 チームのオフが明ける7日に合わせて全体練習に合流予定。16日のホッフェンハイムとの練習試合で対外試合デビューする可能性が高い。20~27日のトルコ合宿を経て、リーグ再開初戦となる2月10日のデュッセルドルフ戦が初公式戦となる。「サッカー人生は1回しかない。行かずに後悔したくなかった。少しでも多く点を取ってW杯につながればいい。楽しみしかないでしょ」。07年U―17W杯、12年ロンドン五輪は、アジア予選でレギュラーを張りながら大会直前でメンバーから落選した。6カ月後に迫ったW杯で同じ失敗を繰り返さないためにも、大迫が安定を捨てて、あえていばらの道を進む。

 ◆大迫 勇也(おおさこ・ゆうや)1990年(平2)5月18日、鹿児島県出身の23歳。鹿児島城西高から09年に鹿島入り。得点王に輝いた高校選手権では準々決勝で4試合連続となる2得点。対戦した滝川二DFに「大迫半端ないって」と言わしめた。J1通算139試合40得点。13年7月25日の東アジア杯オーストラリア戦でA代表デビューし、国際Aマッチ通算6試合3得点。右利き。1メートル82、73キロ。血液型O。

 ◇TSV1860ミュンヘン 1860年5月17日に創設。バイエルン・ミュンヘンと同じアリアンツ・アレナ(収容人数7万1000人)を本拠とする。クラブカラーは青。65~66年にブンデスリーガ優勝、64~65年にUEFA杯準Vなどの実績を持つが、03~04年シーズン以降は2部に在籍。今季は冬季中断前の19試合を終え8勝4分け7敗の8位に沈むが、1部16位との入れ替え戦に回る3位(カイザースラウテルン)とは勝ち点差3で、後半戦次第では1部復帰の可能性はある。

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