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最年少受賞から13年…俊輔 最年長で史上初2度目のMVP獲得

[ 2013年12月11日 05:30 ]

最優秀選手賞の中村俊(左)は佐藤真海さんから記念品を贈られる

Jリーグアウォーズ 

(12月10日 横浜アリーナ)
 Jリーグアウォーズが10日に横浜アリーナで開催され、最終節でリーグ優勝を逃した横浜のMF中村俊輔(35)が00年に続き、史上初となる2度目の最優秀選手賞(MVP)を受賞した。35歳での受賞は最年長で、ベストイレブンは99、00年に続いて3度目。ザックジャパンに定着したC大阪のMF柿谷曜一朗(23)もベストイレブン、最優秀ゴール賞を受賞した。
【Jアウォーズ】

 自らの名前が呼ばれると、中村は照れくさそうな表情を見せた。最年少の22歳で初受賞した00年から13年。2度目のMVPは最年長での受賞となった。「私の感情の中には2つの気持ちがある。1つは素直にうれしいということ。2つ目は周囲への感謝です」。チームメート、家族、11年8月に他界した元チームメートの松田直樹さん(享年34)らへの感謝の言葉を並べた。

 誰もが認めるMVPだった。11月に胆のう炎で緊急入院。同17日の名古屋戦を今季初めて欠場したが、一年を通して好調をキープ。普通なら下降線をたどる年齢だが、自身初のリーグ2桁得点を達成するなど進化した姿を見せた。主将としてもチームをけん引。最終節にリーグ優勝を逃し「精神的なキツさは(サッカー人生で)きょうが一番」と話していたが、今季ピッチで誰よりも輝いていたのが中村だった。

 10年W杯南アフリカ大会のアジア予選ではエースとして活躍し、日本を4度目の本大会へとけん引した。だが、同年4月3日の清水戦で痛めた左足首の影響が最後まで響き、本大会出場はわずか1試合。代表からの引退も表明した。それでも周囲には「俺はこのままでは絶対に終わらない」と復活を誓い、17歳の時から書き続けるサッカーノートにも、ひそかに目標として「MVP」と書き込んでいた。

 リーグ優勝は逃したが「悔しいという感じが自分の中にある限り、年齢に関係なく伸びる要素があると思う」と断言した。「頭の整理はできている。さらに上に行けるという感覚が頭の中にある」。今年味わった悔しさをバネに来年こそは悲願のリーグ優勝を達成し、史上初の連続MVPを狙う。

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