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強化方針グラグラ…ザック監督 メンバー“3月再編”に言及

[ 2013年11月8日 06:00 ]

ザッケローニ監督が欧州遠征への抱負を語る

日本代表欧州遠征メンバー発表

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(60)が日本代表メンバーの“3月再編”に言及した。7日に東京都文京区のJFAハウスでオランダ(16日)、ベルギー(19日)と対戦する11日からの欧州遠征に臨む日本代表23人を発表。14年W杯ブラジル大会に向けたメンバーを年内で固める方針を転換し、来年3月の親善試合での新戦力招集を明言。さらにW杯直前まで、選手の入れ替えを行う意向を示した。

 7カ月後のW杯に向けたプランが、すでに崩れていることが明らかになった。当初の予定ではザッケローニ監督は9月のキリンチャレンジ杯で国内組、10月の東欧遠征で海外組をテスト。今回の欧州遠征にはベスト布陣で臨み、年内でメンバーを固めるはずだった。しかし、この日は「W杯へ行くグループはまだ決めていない。(来年)3月の試合も新戦力をリストに入れることになるだろう。最終的には(W杯メンバーを発表する)5月まで待っていただくしかない」と打ち明けた。今回の招集メンバーは代表生き残りのため“最終テスト”として結果を残す必要に迫られる一方で、指揮官は結果が出る前から入れ替えに言及。強化方針がぐらつき始めた。

 原因には最近の成績低迷がある。3戦全敗で敗退した6月のコンフェデ杯以降、若手中心の国内組で臨んだ7月の東アジア杯を除いて、国外での国際Aマッチは5連敗中。指揮官は「(就任してから)結果が求められたのはアジア杯、W杯アジア予選、東アジア杯、コンフェデ杯の4つのタイトル。そのうち3つを獲得している」と強がったが、タイトルを獲得したのはいずれもアジアレベルの戦い。W杯で結果を出すための「物差し」には短すぎ、メンバーの入れ替えなどテコ入れせざるを得ないのが実情だ。

 東欧遠征の不振で自身の進退を問う声も聞こえてきた。今回の遠征でも連敗すれば、さらに逆風が強まる。ザッケローニ監督は「この時点では結果より内容が大事。今はW杯に向けて最高の準備をするとき。ここ数試合を勝つのは目標ではない」とオランダ、ベルギーという強豪2カ国との対戦を前に予防線を張り“弱気”な姿勢を見せた。雑音を封じるには結果を出すしかない状況でどう戦うのか…。イタリア人監督の手腕が問われる。

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2013年11月8日のニュース