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INAC3連覇!!チーム最速Vでリーグ杯に続く2冠達成

[ 2013年10月14日 06:00 ]

3年連続3度目の優勝を決め、喜ぶ澤(前列中央右)、川澄(同左)らINAC神戸イレブン

なでしこリーグ第14節 INAC神戸2-1仙台

(10月13日 ノエスタ)
 INAC神戸が仙台を2―1で下し、3年連続3度目の優勝を決めた。一度は追いつかれながらMF澤穂希(35)のしったにイレブンが奮起。後半33分にMFチ・ソヨン(22)の勝ち越し弾が飛び出し、リーグ杯に続く今季2冠を達成した。
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 澤はその瞬間、顔を上げた。勝たないと優勝が決まらない一戦で後半29分に許した同点弾。仲間がうつむき、シーンと静まり返ったその時だ。

 「まだ15分もある。下を向いても始まらない」

 パンパンと手を叩いてチームメートを鼓舞。なでしこジャパンをW杯や五輪で決勝まで導いた精神的支柱が声を張り上げ、仲間を支えた。諦めるにはまだ早い。頼れるリーダーのカツにイレブンが気合を入れ直した4分後、池笑然が頭で叩き込んで勝ち越し弾。澤は「あそこで逆転して凄いなと。みんな頼もしかった」と仲間を持ち上げたが、背番号8が切り開いた3連覇だった。

 覚悟の一年だった。攻撃のカギを握る大野が移籍し、序盤戦は近賀や昨季得点王の高瀬も故障で欠いた。シーズン途中に田中明も海外へ移籍。新加入6人は練習についていくのが精いっぱいだった。そんな時、さりげなく声をかけるのが澤だった。「“ミスしても大丈夫。気にしないで”って声をかけてくれる。あんな凄い選手なのに」と福岡ANから移籍した磯金。澤の支えで徐々に力を発揮したDFは9月になでしこジャパンに初招集されるまでに成長した。

 プロとしての責任感もあった。「練習が終わってすぐシャワーも浴びられてアイスバスもある。環境がそろっているからこそやらないと」と澤。女子では異例の専用練習場とクラブハウスを持つ環境だからこそ結果と内容を両方求めた。故障やリーグ戦3年ぶりに敗戦など波乱を乗り越えての今季2冠目は過去2年を上回る14戦目でチーム最速V。「まだ圧倒した試合がないし、無失点にも抑えたい」。皇后杯と国際女子クラブ選手権を含めた4冠へ、視線の先は誰よりも高い。

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2013年10月14日のニュース