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柏 ACL制覇の夢散る…2戦合計8失点で準決勝敗退

[ 2013年10月3日 06:00 ]

広州恒大に大敗して決勝進出を逃し、肩を落とす柏・工藤(中央)

 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦が2日に行われ、柏は敵地で広州恒大(中国)に0―4で敗れ、2戦合計1―8で敗退した。ホームでの第1戦で1―4と大敗。決勝進出には4点以上挙げた上で3点差以上をつけて勝つことが条件だったが、大逆転はならなかった。

【試合結果 ACL決勝トーナメント】

 かつての“恋人”に引導を渡された。柏が昨年獲得に乗り出しながら広州恒大に奪われたブラジル人FWエウケソンが皮肉にも活躍。ネルシーニョ監督が「フィジカルが強く、状況次第ではスピードに乗ったプレーでチームを引っ張っていく」と称えたストライカーに前半16分、CKから先制点を許した。決勝進出への厳しい条件をさらに困難にする痛恨の失点。奇跡は遠のいた。

 エース工藤が「(逆転に)4点ならいける感じがする。前半で2―0ぐらいに持っていければ」と意気込んでいた一戦。前線に工藤とクレオを並べ、トップ下に田中を入れて中盤をダイヤモンドにする攻撃的な4―4―2の布陣で臨んだ。試合2日前に初めて試した急造布陣。指揮官が「相手が予想していないことも用意している」と話し、近藤が「うまくいくか分からない。でもこのくらいのことをしないと」と打ち明けていた秘策だったが、立ち上がりから攻守がかみ合わなかった。

 中国は国慶節(建国記念日)の大型連休が始まり、6万人近くを収容するスタンドが赤く染まった。近藤は「完全アウェーなので逆に燃える。黙らせるくらいの結果を残したい」と誓っていたが、後半12分にもカウンターから追加点を許す苦しい展開。GK菅野は好セーブ連発で孤軍奮闘したものの「“可能性は低いけど頑張ろう”じゃなく“死ぬ気で勝ちにいかないと”」と訴えていた守護神の思いが結果に反映されることはなかった。

 今季J1最多の公式戦44戦目。最近47日間で13試合の過密日程を戦い抜いた柏だったが、後半34分と42分にも失点を重ねて2戦合計1―8の完敗を喫した。残酷な幕切れで柏が夢舞台を去った。

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