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鹿島 3発逆転!最大10差から奇跡V予感5差!

[ 2013年9月29日 06:00 ]

<鹿島・大分>前半、ヘディングで強烈なシュートを放つ鹿島・大迫

J1第27節 鹿島3―1大分

(9月28日 カシマ)
 J1第27節は9試合が行われ、鹿島はホームで大分に3―1で競り勝った。後半7分に先制を許したが、MF遠藤康(25)の2得点などで逆転に成功。順位は4位のままだが、最大10まで開いていた首位との勝ち点を5にまで縮めた。首位の横浜は仙台と0―0で引き分け。2位広島は2連勝で首位に2差に迫った。3位浦和は湘南と2―2で引き分けたが、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(55)の続投が判明した。

 歓喜に沸く本拠カシマスタジアムに、遠藤の気の抜けた声が響いた。試合終了直後のヒーローインタビュー。2得点を挙げたレフティーは「優勝しま~す」と軽い調子で言ってのけた。締まりのない優勝宣言となったが、最大10まで開いていた首位・横浜との勝ち点差は5。09年以来となる4季ぶりのリーグ奪還が視界に入ってきた。

 鮮やかな逆転劇だった。後半7分に山村の不用意なパスミスから失点。先制を許したが、逆にこれでエンジンが掛かった。後半10分に遠藤が大迫のパスに左足を合わせて同点とすると、後半15分には遠藤が小笠原の素早いリスタートに反応して左足で逆転弾。後半42分にはダヴィが大迫のパスを右足で勝ち越し弾。今季ホームでは11勝2分けと不敗を継続。2点目の起点となったFK獲得を含め、全得点に絡んだ大迫は「前半は勝つ気があるのか、という内容。失点してスイッチが入った」と振り返った。

 状況は3連覇への第一歩をしるした07年に酷似している。6年前は野沢、内田ら中堅、若手がチームの軸に成長。終盤の9連勝で首位との最大勝ち点差11をひっくり返した。当時は25節の名古屋戦で0―3の完敗後、鈴木満強化部長が「残り全部勝てば優勝できる」とチームにハッパを掛けて大逆転Vを達成。今季は大迫、土居らが主軸に成長し、25節の甲府戦に0―3で完敗後には鈴木満常務取締役強化部長が同様の活を入れている。

 トニーニョ・セレーゾ監督は終盤にテクニカルエリアを大きく飛び出して指示を出し、第4の審判にベンチに連れ戻されるなど興奮。「見苦しい姿を見せてしまった」と謝罪した上で「まだ6、7チームに優勝の可能性がある。僕らは勝ち続けるしかない」と力を込めた。1戦必勝を期す残り7試合。タイトルに照準を合わせた最多16冠クラブに、6年前の再現の予感が漂ってきた。

 ▼07年の鹿島の逆転優勝VTR 開幕から5戦未勝利とスタートダッシュに失敗。18節終了時点では首位G大阪との勝ち点差が11にまで開いた。だが、夏の移籍市場で小笠原がセリエAメッシーナから復帰すると、息を吹き返した。26節から9連勝を記録。最終節で横浜FCに敗れた浦和を抜いて首位に立ちJリーグ史上最大の勝ち点差をひっくり返す大逆転Vを演じた。

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