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柏 過密日程に“悲鳴”お疲れドロー…Jに日程変更要請へ

[ 2013年9月23日 06:00 ]

引き分けに終わり、握手を交わす柏・工藤(左)とC大阪・柿谷

J1第26節 柏1―1C大阪

(9月22日 長居)
 ACLで4強に勝ち残った柏がJリーグに緊急の日程変更要請を行うことが22日、明らかになった。この日は敵地のC大阪戦で先制しながらも同点を許し、1―1の引き分け。過密日程で苦闘が続く中、25日には広州恒大(中国)とACL準決勝第1戦を戦う。10月2日の第2戦(アウェー)を前にした28日も新潟戦(ホーム)が予定されており、クラブは新潟戦の開催延期を熱望。24日にも直訴に動くことになった。
【柏 日程&結果】

 28日の新潟戦まで準備の時間が少ない中、柏を異例の直談判に突き動かしたのは、抑えることができない不公平感だ。25日に対戦する広州恒大はこの週末に予定されていた国内リーグが延期されたため、18日の準々決勝第2戦から中6日で決戦に備えるが、対する柏はC大阪戦から中2日。クラブ関係者は「ACL4強に残ったチームでこの週末にリーグ戦を戦うのは柏だけ。Jリーグにも変更をお願いしたいと考えています」と訴えた。

 Jリーグも日程変更による援護射撃は行っているものの、前後に1日ずらすだけ。大幅な負担減には至っていないのが実情だ。

 昨季天皇杯王者として富士ゼロックススーパー杯も戦った柏は今季J1クラブが参加可能な全公式戦に出場し、この日のC大阪戦が今季41戦目。ナビスコ杯も4強に入るなど勝ち上がるほどに過密日程に悩まされ、最も試合数が少ないクラブと8試合もの差がある。この日は主力温存に消極的なことで知られるネルシーニョ監督が18日のアルシャバブ戦から先発4人を外す決断。それでも残った選手が気迫あふれるプレーを見せて前半38分に工藤が先制弾も、後半は押し込まれる展開が続いて38分に追いつかれた。ベンチに座ったまま引き分けを見届けた近藤は「タフな試合だったし、出ていた選手は相当きついと思う」と連戦の仲間を気遣った。

 過密日程はカップ戦で勝ち上がる強豪の宿命。クラブにも快適な移動手段の確保などできることはあるが、限界があることも事実だ。日本勢のACL制覇は08年G大阪が最後。日本代表がアジア杯最多の優勝4回を誇り、Jリーグがアジア最高レベルの運営能力を誇る中、クラブでのアジア王座奪回にどこまで本気になれるのか。日本のサッカー界が試されている。

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