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ミラン移籍消滅ショックなし 本田、心機一“点”だ!

[ 2013年9月6日 06:00 ]

香川(右)と笑顔で話す本田

キリンチャレンジ 日本―グアテマラ

(9月6日 長居)
 日本代表は5日、6日の親善試合グアテマラ戦へ向けて最終調整を行った。先発が確実なMF本田圭佑(27=CSKAモスクワ)にとっては今夏のACミラン(イタリア)移籍消滅後、初めての試合。エースとして、海外組を含めたフルメンバーで4連敗中のザックジャパンを救うとともに、自らも新たなスタートを切る。

 通常の試合前の“儀式”と変わらなかった。本田は報道陣の前を「お疲れ~す」と一言だけ残して通り過ぎた。ミラン消滅後初の試合。仕切り直しの一戦で狙うのは当然、ゴールと勝利だ。

 逆境に強い。08年の北京五輪後、2部降格したVVVフェンロ(オランダ)でのプレーを選択。シーズン16得点を挙げてMVPに輝いた。12年1月のラツィオ移籍消滅後も同様だった。度重なるケガから5月末に代表に復帰したが、アジア最終予選ヨルダン戦のハットトリックなどゴールやアシストを量産。何度も壁にぶち当たりながら、それを乗り越えてきた。

 背景には譲れない生きざま、哲学がある。W杯南アフリカ大会後、CSKAモスクワのスルツキ監督と起用法に関してもめた時があった。希望するトップ下ではなくボランチで起用をされた本田は、指揮官に出場辞退を申し出た。その時、本田は「俺はサッカー選手である前に、格好良い男であり続けたいです」と話したことがある。今夏も「28歳未満で契約した選手は契約から3年。28歳以上であれば2年経過した時点で選手がその契約を解除できる」というFIFA規約17条を行使することもできたが、CSKAモスクワとの契約を順守することを選んだ。不器用でも格好良さを追求。それを証明するために、ピッチでは結果を残してきた。

 くしくも今回の試合会場はA代表初得点を決めた縁起の良い地(09年5月27日、チリ戦)。8月の親善試合ウルグアイ戦に続く自身3度目のA代表2戦連発を果たし、ミランショックなど感じていないことを実証する。

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2013年9月6日のニュース