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INAC初優勝 澤34歳ラストマッチで逆転勝ち

[ 2013年9月2日 06:00 ]

<INAC神戸・岡山湯郷>初優勝を飾り歓喜するINAC神戸イレブン

なでしこリーグ杯決勝 INAC神戸3―1岡山湯郷

(9月1日 Eスタ)
 MF澤穂希が34歳最後の試合でリーグ杯初タイトルを演出した。INAC神戸は澤のファウルから岡山湯郷に先制点を許したが、前半30分に澤が起点となり追いついた。後半に勝ち越すと、試合終了間際にFW川澄奈穂美(27)がダメ押し弾を決め、3―1で下した。MVPにはGK海堀あゆみ(26)が選ばれた。

 34歳ラストマッチで澤が自分にちょっぴり怒って、そして笑った。前半13分、ファウルを犯してMF宮間にFKのチャンスを与えた。さらに、そのFKからFW有町が澤の前に飛び込んできて頭で先制点を決められた。まさかの失点だったが、ここから切り替えるのがエースだ。

 前半30分、ゴール前のルーズボールに飛び込んで奪った。すかさず横にいたMF池笑然(チソヨン)にパスを出し、最後は南山がゴール。「中盤の3人で絡めた得点。あれはうれしかった」と試合を振り出しに戻した。後半にヤネズと川澄のFW2人のゴールで突き放し、最後は歓喜の輪に加わった。「チームにとって初めてのタイトル。素直にうれしい」。左足付け根を痛めてリーグ杯1次リーグ3試合を欠場した間、苦しんだチームを間近で見ていただけに、言葉に実感がこもった。

 6日に35歳の誕生日を迎える。この日の先発の平均年齢24・1歳が示すように、一回り下の選手もいるが澤に違和感は全くない。「年齢を重ねるけど、嫌って全然思ってない。カズさんをはじめ、年齢に関係なく好きなことをしている人って輝いているでしょ?」。米プロリーグに参戦していた時に現地で出会ったイチローや交流のある柔道の野村ら、年上のアスリートが活躍しているのが励みになっている。一方で、22歳のDF中島と加藤ミリヤのライブにも行く。 7日からリーグ戦が再開する。「足がパンパン。休みが欲しい」と最後に本音を漏らしたが、今季の目標は4冠。タイトル奪取に澤の力は欠かせない。

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