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大迫ハットでサンパウロ撃破!!8日発表の代表入りへ望み

[ 2013年8月8日 06:00 ]

<鹿島・サンパウロ>後半ロスタイム、決勝ゴールを決め笑顔を見せる鹿島・大迫

 日本と南米のカップ戦王者が対戦するスルガ銀行チャンピオンシップは7日、カシマスタジアムに2万6202人の観衆を集めて行われ、鹿島がサンパウロに3―2で競り勝った。FW大迫勇也(23)がプロ入り後初のハットトリックで勝利に貢献。8日に発表される親善試合ウルグアイ戦(14日、宮城)メンバー入りに望みをつないだ。チームは大会史上初の連覇を達成して賞金3000万円を獲得した。

 乗ってる男が、運まで味方につけた。2―2で突入した後半ロスタイム。柴崎のシュートが相手DFのブロックにあい角度を変えると、最後は大迫の腹部付近に当たりネットに吸い込まれた。終了間際の決勝弾で、プロ初のハットトリックを達成。ミラクルな一撃に「あれでハットは恥ずかしいね」と苦笑いした。

 独り舞台だった。前半24分に左足で先制すると、同39分には左クロスを右足で合わせて沈めた。後半17分には自ら倒されて得たPKを失敗。GKが先に動いたためやり直しとなったが、2度目も枠の上に外した。そして最後に待っていた劇的な結末。相手GKセニは02、06年W杯のブラジル代表で、公式戦通算100得点超を記録している異色の存在。将来のサンパウロ監督候補にも挙がる守護神から、若きエースが結果を出した。

 本職のポジションで躍動した。土居との2トップで先発したが、攻撃時は最前線に張る機会が多い1トップ気味の位置。故障離脱中のダヴィと2トップを組む際には、バランスを意識して1・5列目に入ることが多い。土居との2トップは3日の大宮戦に続く2戦目で「ゴールに向かう役割をやらせてもらえて楽しい」と笑顔。正確なポストプレーなど得点以外でも存在感は抜群だった。

 日本代表入りにも望みをつないだ。親善試合ウルグアイ戦メンバーは8日に発表。大迫は7月の東アジア杯で2得点を挙げたが、優勝を懸けた韓国との最終戦は出番がなく、FWの中での序列は低いとみられる。原技術委員長は「スルガ杯は選考に関係ない」と既にメンバーが固まっていることを示唆している。この日もコーチ陣は視察に来なかったが、ブラジルの名門を撃破する3発はインパクト十分の活躍。ザッケローニ監督が振り向くことを信じて、運命の発表を待つ。

 ▽スルガ銀行チャンピオンシップ Jリーグのナビスコ杯王者と南米のスダメリカーナ杯王者が翌年に対戦する国際大会。08年に第1回大会が行われた。今回が第6回で、全て日本での開催。スダメリカーナ杯は、南米でリベルタドーレス杯に次ぐクラブの国際大会で、02年から開催されている。

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