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守役見つからず…ザックJ、アジア相手に初3失点

[ 2013年7月22日 06:00 ]

<日本・中国>前半、警告を受け悔しそうな表情を見せる栗原

東アジア杯 日本3―3中国

(7月21日 ソウルW杯)
 終盤2失点でのドロー発進にも、ザッケローニ監督は手応えを口にした。即席チームで臨むとあって「一つのチームとして機能するのは難しい」と予想していたが「最初と最後の15分を省けば、チームプレーは私の予想を上回る出来だった」と胸を張った。

 だが、言葉とは裏腹にまたしても弱点を露呈した。日本の先発11人の平均身長が1メートル78だったのに対し、中国は1メートル84。さらに、気温27度ながら湿度79%とサウナ状態で行われた試合。日本は開始から高さを前面に押し出してきた相手に防戦一方となった。前半5分には、栗原がペナルティーエリア内で相手を倒して与えたPKを決められ先制を許した。

 初招集10人を含む国内組のみで臨んだ今大会。目的は“フル代表”で露呈された欠点を埋める新戦力の発掘だった。最大の補強ポイントはDF陣。3連敗に終わったコンフェデ杯では3試合で9失点。イタリア戦とメキシコ戦ではいずれもセットプレーから失点しており、指揮官もコンフェデ杯後に「何とかしないといけない」と漏らしていた。

 通常のメンバーで身長1メートル80以上は、吉田(1メートル89)、前田(1メートル83)、本田(1メートル82)、長谷部(1メートル80)の4人。関係者によると、対戦国は日本を研究し、セットプレーでは1メートル80以下の5人目、6人目のギャップを突いてくるという。指揮官も重々承知しており、今大会の守備陣では森重、ロンドン五輪で活躍した鈴木らを招集し、適性を試した。だが、この日も高さで負けて何度もピンチを招いた。指揮官は「一緒に練習したのはわずか2日。それまでのチームと一緒に考えてはいけない」と選手をかばったが、またしても課題の残る試合となった。

 ≪初の4戦勝利なし≫2点のリードを追い付かれ3失点のドロー。3連敗だったコンフェデ杯から4試合連続勝利なし。ザックジャパンで4戦勝利なしは初めてだ。また、ザックジャパンの1試合3失点は対ブラジル戦(●0―4、●0―3)対イタリア戦(●3―4)に続いて4度目。アジア勢には2失点は3度あったが、3失点は初めてだ。

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2013年7月22日のニュース