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川澄が救った!なでしこ“因縁”イングランドと執念ドロー

[ 2013年6月27日 06:00 ]

後半、同点ゴールを決める川澄(中央)

 欧州遠征中のなでしこジャパンは、イングランドと対戦し1―1で引き分けた。前半41分に守備の隙を突かれて失点したが、後半31分にMF川澄奈穂美(27=INAC神戸)の得点で追いついた。ケガで遠征から外れたMF澤穂希(34=INAC神戸)、出場停止のMF宮間あや(28=岡山湯郷)の大黒柱2人を欠いたが、難敵相手に成長した姿を披露した。日本は29日にミュンヘンで世界2位のドイツと対戦する。

【試合結果 なでしこジャパンメンバー】

 川澄が窮地を救った。0―1の後半31分だった。中盤で大野が相手ボールをカット。そのままドリブルで約20メートルを駆け上がりゴール前でボールをキープ。そこに川澄が左サイドを駆け上がって、DFラインの裏に抜け出した。「(DFラインに)ギャップがあるのは分かっていた。パスを出してくれると思っていた。いいパスが来ました」。ボールを受けた川澄はGKの動きを見極め、冷静に右足でゴールに流し込んだ。

 進化を見せた。相手は優勝した11年W杯で唯一敗れたイングランド。川澄は当時、控え選手でその試合は後半37分からの途中出場だった。再戦を前に「(W杯の時は)2、3回ゴールに迫った。今回もそういう場面をつくっていきたい」と決意。結局勝ち越すことはできずリベンジは果たせなかったが、なでしこジャパンの主軸に成長した証を見せつけるゴールとなった。

 精神面でもチームを引っ張る自覚も芽生えている。初めてキャプテンマークを巻いた3月のアルガルベ杯ノルウェー戦に続き、この日は澤、宮間の大黒柱2人が不在。主将マークこそ岩清水に譲ったがプレーで味方を鼓舞した。時には声を出しながら前半から大野、安藤、大儀見らと好連係をみせ相手ゴールに迫った。

 それでも、結果には満足していない。世界ランク3位の強豪も20日のニュージーランド戦(1―1)に続きベストメンバーで臨みながら勝利を逃した。イングランド入り後も「当たり前のことをやってくれないと」と指揮官に苦言を呈されただけに、エースも「勝ちきれないところは、改善していきたい」と課題を口にする。29日のドイツ戦では勝利が求められる。

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2013年6月27日のニュース