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イタリア「個」で2発快勝!!ピルロ&バロテッリ“競演弾”

[ 2013年6月18日 06:00 ]

メキシコ戦で先制ゴールを決め喜ぶイタリア代表MFピルロ

コンフェデ杯1次リーグA組 イタリア2-1メキシコ

(6月16日)
 イタリアの2大スターが“個の力”で勝利を引き寄せた。ブラジルサッカーの聖地マラカナンでまず輝きを放ったのは代表100試合目を迎えたピルロだった。前半27分、バロテッリが得た約25メートルのFKを直接決めて先制。壁6枚を越えてゴール左上に吸い込まれる芸術的な一発だった。

 「マラカナンでプレーするのは夢だった。代表100試合目で決められてうれしい」という34歳司令塔は、長短のパスを自在に駆使して攻撃の起点に。ベテランが伸び伸びとプレーできた裏にはシステム変更があった。不調の20歳FWエルシャーラウィを先発から外し4―3―2―1を採用。この布陣は、ピルロがACミランでレジスタ(イタリア語で演出家の意味)として頭角を現した頃の“クリスマスツリー”と呼ばれたものと同じだった。その活躍ぶりに、プランデッリ監督からは「我々にとってピルロの存在自体がサッカーそのもの。謙虚でみんなの模範だ」とまで絶賛されていた。

 ピルロが“柔”で模範的なスターなら、“剛”で悪童なのが決勝点を決めた22歳バロテッリだ。同点の後半33分、後方からのパスに反応し相手の密着をものともせず反転。さらに寄せてきた2人を吹き飛ばすように右足で押し込んだ。直後に歓喜して上着を脱いで1メートル89、88キロの肉体美を披露して警告を受けたが、試合後は「警告2枚で出場停止になるとは知らずにやった」と反省。指揮官からは「お前がいい筋肉をしているのはみんな分かっているから、見せびらかすな」と説教された。

 次の日本戦に向けてプランデッリ監督は「アルベルト(ザッケローニ監督)は我々をよく知っている。必ず何か“罠(わな)”を仕掛けてくるに違いない」と同郷の指揮官を警戒。ただ今のイタリアには戦術的な罠を吹き飛ばすくらいの個の力があることは確かだ。

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