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ザック監督落胆…就任以来初めて口にした「失望」

[ 2013年6月17日 06:00 ]

<ブラジル・日本>大声で指示を出すザッケローニ監督

コンフェデ杯1次リーグA組 日本0―3ブラジル

(6月15日 ブラジリア)
 さすがのザッケローニ監督も落胆の色を隠しきれなかった。前日は「どれくらいできるか楽しみ」と話していたが、得点差以上の惨敗に「怒っているというより失望した」とうなだれた。10年8月の就任以来、指揮官が試合後に「失望」という2文字を口にするのは初めて。それほど、受けたショックは大きかった。

 采配も振るわなかった。大方の予想に反し、1トップに前田ではなく岡崎を起用した。高さと強さを誇る相手センターバックに対し、「空中戦では勝てないので裏のスペースで勝負したかった」と理由を説明。だが、ブラジルメディアを閉め出して行った14日の公式練習でもまったく試しておらず、王国相手の“奇策”は機能せずに自滅する形となった。

 ハーフタイムには「ウオーミングアップは終わっただろ。もっとチャレンジしろ!」と選手に奮起を促した。そして後半6分の前田に始まり、細貝、乾と次々に投入し、打開を図った。だが「選手交代でも試合の流れは変わらなかった」と完全に白旗状態。敗因について「私の中では2つ。一つは移動による疲労の蓄積。早い時間帯の失点で相手にびびってしまった。日本はもっとできるし、できたはず」と語るなど強気な姿勢を崩さなかったが、それも言い訳にしか聞こえなかった。

 「コンフェデ杯で課題を見つけ本大会で主役を演じたい」。指揮官はそう話していたが、長年叫ばれているベテラン遠藤の代役探しなど問題は山積状態だ。「最終章」と位置付けるコンフェデ杯終了後の1年は、指揮官にとっても試練の時となる。

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2013年6月17日のニュース