ＩＮＡＣ澤が呼んだ５発大勝　左足首負傷もフル出場

なでしこＬ杯１次リーグＡ組 ＩＮＡＣ神戸５―２伊賀

（6月8日）
　なでしこＬ杯１次リーグＡ組、ＩＮＡＣ神戸が伊賀に５―２で快勝した。リーグ戦では１―０とてこずった相手にＭＦ澤穂希（３４）が前半９分の２点目を演出。前半途中に左足首をひねるアクシデントを乗り越え、フル出場で勝利に貢献した。

　指定席にエースがいれば、結末は決まっている。澤が不在だったリーグ戦では伊賀にコンパクトに守られて辛勝。だがボランチの位置に大黒柱が入ったこの日は、見違えるような内容だった。

　１点を先制した直後の前半９分、センターサークル付近にいた背番号８が右サイドを走るＦＷ川澄へ大きく展開。川澄が中へ折り返し２点目を奪った。後半に２失点も「攻撃はいい形で得点が取れたかな」と序盤で流れをつかんだのが大きかった。

　快勝の陰で澤をアクシデントが襲っていた。前半途中に左足首をひねり、その後何度も気にするそぶりを見せた。全力で走る時には少しだけ違和感があったものの、勝負どころでは攻守に体を張りフル出場。「アドレナリンが出てたからいつひねったか分からないんだけど、筋肉系じゃないし大丈夫」。少々のことでは動じないエースがいる限り白星ロードは続く。

　≪高瀬復調２発≫高瀬が復調気配だ。前半４分にＧＫがはじいたボールを決めると、後半８分にも２点目。「ゴール前にいてこぼれたところをしっかり決められて良かった」と振り返った。５月下旬に破れた左耳の鼓膜は完治していないものの、最近５試合で５得点。ただ、「もっとやれたと思うし、まだまだ」と満足感はない。