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浦和2位浮上 痛恨同点弾許すも5戦負けなし

[ 2013年5月30日 06:00 ]

<浦和・仙台>後半、PKを決める浦和・阿部

J1第9節 浦和1―1仙台

(5月29日 埼玉)
 ACLに出場していた4チームでJ1第9節2試合が行われ、浦和はホームで仙台と1―1で引き分けた。後半35分にMF阿部勇樹(31)がPKを決めて先制。8分後に追いつかれたが、J1中断期間を前に勝ち点を27とし、横浜を得失点で上回って2位に浮上した。

 突破口を切り開いたのは原口のドリブルだった。我慢の戦いを続けていた後半35分、前を向くと一気にエリア内に進入。シュート体勢に入ろうとした瞬間を、相手DFに倒された。「(シュートに)行くつもりでターンしたら足が出てきて倒れるしかなかった」。らしさを凝縮させたプレー。後はキッカーを主将の阿部に託し待望の先制点を手にした。

 序盤から苦しんだ。前節の柏戦から中2日。一方の仙台は中3日。2戦連続で6得点と猛威を振るった攻撃陣にもその面影はなく、コンディションの差は明らかだった。勝利目前の後半43分、DF陣の足が止まり、痛恨の同点弾を許す。「最後の最後に運動量が落ちた」と槙野。それでも、勝ち点1を死守した。これが今季の浦和のしぶとさ、負けない底力だ。

 試合後、主将の阿部は言った。「なかなか点が入らない中でも焦(じ)らずに我慢して、やろうとしていることは出せた。下を向く必要はない」。柏木は「引き分けは最低条件だけど、勝ち点を取れたのは良かった。負けない戦いを続ければ優勝が見えてくる」と胸を張る。13戦で29得点は堂々のリーグトップ。数字以上に手応えを感じていた。

 約1カ月間のJ1中断期間を前に勝ち点を27に積み上げ、単独2位に浮上した。ホームでの仙台戦はこれで2勝4分けと不敗記録を更新、リーグ戦も5戦負けなしと首位大宮の背中をピタリと追っている。槙野は「埼玉県としては盛り上がるし、非常にいいんじゃないですか。でも僕らには面白くない。最後は僕らが上に行く」と言った。赤い悪魔には、7年ぶりの頂点がしっかり見えている。

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