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工藤が代表入りアピール弾!柏 3発快勝でACL初の8強進出

[ 2013年5月23日 06:00 ]

<柏・全北現代>後半、柏・工藤がゴールを決める

 ACL決勝トーナメント1回戦第2戦が22日に各地で行われ、柏はホームで全北(韓国)を3―2で破り、2戦合計5―2として初の準々決勝進出を決めた。前半21分にオウンゴールで先制されたが、FW工藤壮人(23)のゴールなどで逆転勝ち。Jリーグ勢の8強入りは11年C大阪以来2季ぶりとなった。準々決勝以降の組み合わせ抽選は6月20日に行われる。

 初のACL8強を決める一戦でとどめを刺したのはエースだった。2―1の後半24分、絶妙の動きで最終ラインの裏に抜け出した工藤が大谷のスルーパスを受け、左足でゴール左に追加点。この時点で2戦合計5―1として勝利を決定付けた。

 「自分は流し込むだけでした。非常に気持ちいいゴール。1点取って貢献できてうれしいです」

 スタンドで日本代表のザッケローニ監督が見守った中で存在をアピールした。ロンドン五輪はアジア予選でベンチ入り1試合に終わるなど代表と縁が薄く「(きょうの)代表発表とかあまり意識してない。選ばれるなんて思っていない」と話すが、今季はJ1所属選手で最多となる公式戦13得点。確実に存在感を増しており、代表指揮官と並んで観戦した日本協会の原技術委員長は「決定力がある。献身的な飛び出しに守備もいい」と称えた。

 試合前日の21日は柏で同期だったハノーバーのDF酒井宏がクラブハウスを訪問。「完全にコンフェデ杯の頭になっていた。代表に選ばれることで自信をつけていて刺激を受けます」。その刺激を早速試合に結びつけ、昨季敗れたACL16強の壁を越えた。

 18日のJ1・C大阪戦でリーグ得点時に続いていた不敗神話が25勝3分けで終わったが、ショックはない。昨季J1で得点したのは年間34試合で8試合(23・5%)にとどまったが、今季は11試合のうち5試合(45・5%)で得点。この日が20試合目だった今季公式戦全体でも10試合(50%)で得点し、神話は途絶えてもゴール量産でチームへの貢献は増している。

 工藤は「点が取れそうな見極めや相手の隙が見えている感じがしている」と言う。成長するストライカーが将来の代表入りやACLのさらなる上位を見据え、道を切り開く。

 ≪ACL8強は日本勢で9チーム目≫日本勢のベスト8は柏が延べ9チーム目。決勝トーナメント1回戦(16強)が行われるようになった09年以降では09年川崎F、名古屋、11年C大阪に次いで4チーム目。ただし、川崎FとC大阪はともにG大阪との日本勢対決を制しての8強。他国クラブを倒しての8強入りは09年名古屋が水原(韓国)に2―1(名古屋がホームの一発勝負)で勝利して以来、2チーム目だ。

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