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欧州進出へ第一歩 FC東京、スペインクラブと提携へ

[ 2013年5月14日 06:00 ]

スペインクラブと業務提携を進めるFC東京

 FC東京がスペイン2部サバデルと提携交渉を進めていることが13日、分かった。関係者によれば、サバデルでは近い将来の選手獲得も視野に入れた人的交流も進める方針で、今夏にはプレシーズンマッチも実施する見通しだ。チェルシー、バルセロナとも業務提携するサバデルとのタッグは、FC東京にとって貴重な欧州ネットワークとなる。

 FC東京が水面下で提携交渉を進めているサバデルは、今季スペイン2部ながら110年の歴史を誇っている。将来的には1部昇格を目指しており、欧州を代表するビッグクラブのチェルシー、バルセロナとも業務提携を締結。そのルートは大きな魅力となっている。FC東京とは既に今夏のプレシーズンマッチの実施を計画。近い将来、FC東京からの選手獲得も視野に入れており、人的交流も進める方針だ。

 サバデルでは昨年7月、通信業界の坂本圭介氏(イープラスユー社長)がスペインリーグ初の日本人オーナーに就任。坂本氏は既に日本の11歳以下を受け入れる体制づくりにも着手した。18歳までに5年間、スペインに在住すれば外国人枠に関係なくプレーする権利が得られ、将来的にはチームの5~6人を日本人で占める構想もある。日本人が活躍するための地盤づくりも着々と進んでいる。

 昨年2月には人気アイドルグループ「シブがき隊」の元メンバー薬丸裕英の次男・隼人がユースチームに入団し、話題となった。また、3部だった10~11年には指宿洋史(現ベルギー2部ウーペン)の活躍で2部昇格を決めると、クラブ内で日本人選手に対する評価が高騰。昨年9月には強化担当者がFC東京の試合を視察し、スペインをほうふつさせる魅惑的なパスサッカーが提携交渉のきっかけになった。今後も交流が活発化することが予想され、日本を代表するクラブを目指すFC東京には願ってもない提携と言えそうだ。

 ◆トライアウト サバデルはカタルーニャリーグ2部首位を走るBチームへの練習参加とトライアウトを実施する。18歳以上の選手が対象で、期間は6月2~16日の2週間。希望者はアドレス「info@eplus―u.com」に「CEサバデルBチーム 練習参加希望」として住所、氏名、連絡先、経歴、語学能力などを明記の上、17日までに応募。

 ▽CEサバデル 1903年創設。スペイン・カタルーニャ州サバデルが本拠地。ホームのノバ・クレウ・アルタは2万人収容。チームカラーは青と白。今季は2部で現在11位。1部には43~44年に初昇格。リーグ戦の最高成績は68~69年の4位。スペイン国王杯は34~35年の準優勝。かつてユースにタレント薬丸裕英の次男、MF隼人(20)が在籍。3部だった10~11年はFW指宿洋史(22)がチーム最多の10得点を挙げて2部昇格に貢献した。

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2013年5月14日のニュース