×

「香川には来季、より大きな仕事が期待できる」英紙

[ 2013年4月24日 06:00 ]

アストンビラ戦で競り合うマンチェスターUの香川(右)

マンチェスターU プレミアL20度目優勝 マンチェスターU3―0アストンビラ

(4月22日)
 辛口で知られる英国メディアも一斉に香川の価値を認めた。優勝から一夜明けた23日、タイムズ紙は今季の香川のプレーぶりを10点満点中の6点と採点。「ノーリッジ戦のハットトリックが才能を示している。新しい環境にもなじみ始めている」と評価した。

 また、デーリー・メール紙は「継続性に欠けたが、シーズン終盤になって非常にいい動きを見せ始めた。将来、中心選手になるだろう」と7点をつけ、来季の活躍に期待した。さらにデーリー・ミラー紙も7点をつけ「(左膝のケガからの)復帰後ノーリッジ戦でハットトリック、2―2で引き分けたウェストハム戦で2点に絡み、どれほど効果的な選手かを示した。来季はより大きな仕事が期待できる」と高評価を与えた。

 一方、香川の存在感が高まるに従い、立場が微妙になったのがエース、ルーニーだ。インディペンデント紙は優勝を伝える電子版で「ルーニーは依然としてファンのお気に入りだが(チームの)未来は香川とともにある」の見出しを掲げた。

 この日は香川がトップ下でフル出場したのに対し、ルーニーは守備の負担が大きいボランチで後半27分に交代。優勝決定の瞬間をベンチで迎えた。デーリー・メール紙は「ルーニーが交代直後に健闘を称えようと握手を求めたファーガソン監督を無視したように見えた」と師弟間のぎくしゃくした関係をあおった。

 香川が2得点に絡んだ17日のウェストハム戦でもトップ下のルーニーがベンチに下がり、香川が左サイドから中央にスライド。後日、ファーガソン監督は交代理由に触れ「シンジの方が良いプレーをしていたから」とコメントした。15日にフランスでルーニーのパリSG移籍が報じられた際には、マンチェスター・イブニング・ニュース紙が「香川はトップ下として誰よりも適している」と指摘。23日のガーディアン紙も「ルーニーは才能を示すも、もはや主役ではない」との見出しで「FWとしてはファンペルシーが中心選手であるし、ウェストハム戦がそうであったように10番の仕事は香川のもとに移った」と報じた。

 トップ下争いで香川に押し出された形のルーニーだが、起用法に不満を募らせれば去就問題がくすぶることも予想され、香川への期待はさらに高まることになりそうだ。

続きを表示

この記事のフォト

2013年4月24日のニュース