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ザック監督 帰国便機内でサポーターに謝罪「監督の能力が…」

[ 2013年3月28日 06:00 ]

チャーター機でサポーターにザッケローニ監督(左端)があいさつ

W杯アジア最終予選B組 日本1-2ヨルダン

(3月26日 アンマン)
 ザッケローニ監督が日本に戻る機中でざんげした。チャーター機に同乗した150人のツアー客を前に選手とともにあいさつ。「W杯出場の喜びを分かち合えれば最高だった。監督の能力が少し足りなくてこういう結果になった」と謝罪した。ファンからは「そんなことはない」と激励の声。指揮官が「次回は良い結果が出るように頑張る」と6月のオーストラリア戦への決意を語ると最後は拍手と「ニッポン」コールに包まれたという。

 ただ、試合直後の指揮官は怒りに満ちていた。宿舎で全選手を集めて緊急ミーティングを実施。「メンバーの能力差を考えれば勝たなければいけない試合だった。残念だ。絶対に次(6月のオーストラリア戦)で決めよう」と訴えた。

 ピッチでは相手選手に首を切るようなポーズで挑発され激高する場面もあったが、怒りを増幅させたのは守備の崩壊だ。会見では「うちは(ピンチを逃れるために)相手にCKを与えることもできないのか」と珍しく声を荒らげた。今予選で初の2失点。しかも1点目は22日のカナダ戦同様にCKから。最終予選全4失点中3失点がセットプレーによるもの(PK1を含む)。解消されない課題に対する焦りさえ感じさせた。

 選手にも危機感はある。GK川島は「セットプレーでの失点が続いている。そのあたりはもっと詰めないといけない」と修正の必要性を訴えた。2点目の失点はサイドをやすやすと突破されて奪われており、今後に不安を残す内容だった。

 5月30日の親善試合ブルガリア戦と6月の最終予選2試合はコンフェデ杯に向けた準備と位置づけ、新戦力候補として指宿(ベルギー2部ウーペン)らをリストアップ。3―4―3を熟成させる青写真も描いていたが、それも白紙。W杯出場まであと勝ち点1。絶望的な状況ではないが、敗戦の代償は小さくない。

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