×

C大阪 ヤングパワー“開花”15年ぶり開幕3連勝!

[ 2013年3月17日 06:00 ]

<C大阪・FC東京>開幕3連勝に導くゴールを決めた山口(左端)を祝福するC大阪イレブン

J1第3節 C大阪1-0FC東京

(3月16日 長居)
 長居はもう、サクラの季節だ。C大阪は南野拓実(18)のプロ初アシストの活躍で、FC東京を1―0と撃破。全勝対決を制し、開幕からの連勝を15年ぶりに3に伸ばした。

 緊迫した展開で18歳ルーキーが大仕事をやってのけた。0-0で迎えた後半2分、DF丸橋のパスに反応し左サイドを抜け出したのが南野だ。対峙(たいじ)したDFの股を抜く左足クロスで、山口の決勝点を見事に演出。全勝対決となった一戦でプロ初アシストを記録し、C大阪に98年以来となる15年ぶりの開幕3連勝をもたらした。

 「(アシストは)あれはシュートやったんですけど…。でも(山口)蛍くんがいいところにいてくれて良かった」

 高卒新人としてはスタメンに名を連ねるだけでも偉業ながら、2種登録だった昨季に公式戦初得点を奪ったティーンエイジャーは満足しない。2月の宮崎キャンプ時には、3年間を過ごした私立興国高校の卒業式が重なった。クラブからは一時帰阪を許可されたものの、本人は「ポジションを取りたい」と、これを拒否。今季に懸ける意気込みをこの日も体現し、視察した日本代表のザッケローニ監督にも少なからずインパクトを与えた。

 そしてピッチの外にも頼れる存在があった。14日にFW柿谷が通天閣内の「ビリケンさん」に必勝祈願したことを受け、幸福の神様と知られる像が来場しベンチに鎮座。すると、後半20分すぎからは猛攻を浴びるも、何とか封じて逃げ切った。「ベンチを振り返ってビリケンさんに助けてもらおうと思った時間帯もあった」と試合後のレヴィー・クルピ監督。これで福の神がベンチ入りした試合は無キズの4戦全勝と、見えない力も勝利を“アシスト”した。

 桜の開花を前に開幕3連勝を達成し単独2位。ただ、クラブ初のタイトル獲得を狙う今季にあって、これもまだ通過点に過ぎない。最終節を終える12月に一体どの順位にいるのか-。頂点だけを見据え、ここからさらにギアを上げる。

続きを表示

この記事のフォト

2013年3月17日のニュース