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大儀見 2戦連発エース証明弾!新生なでしこ5位

[ 2013年3月14日 06:00 ]

<日本・中国>後半、ゴールを決める大儀見

アルガルベ杯5位決定戦 日本1-0中国

(ポルトガル・ファロ)
 1次リーグA組で3位だった世界ランク3位の日本は13日、5位決定戦でB組3位で同17位の中国と対戦し、1―0で勝利。新生なでしこジャパン初の国際大会の最終戦を締めくくった。佐々木則夫監督(54)は代表監督として通算50勝目。後半23分にFW大儀見優季(25=ポツダム)が2試合連続のゴールを決めたが、若手には経験不足という課題も残った。

 重苦しいムードを打ち破ったのは、大儀見だった。06年以降8勝1敗と大きく勝ち越している中国を相手に0―0が続いた後半23分、ゴール右前からのFKでファーサイドにボールがこぼれてくると落ち着いて右足を振り抜いた。「依美(中島)にファーサイドに蹴ってくれと言っていたら本当に来たので、決めるだけだった」。海外で活躍する日本のエースが、11日のデンマーク戦に続く2戦連続のゴール。これが決勝点となった。

 若手の底上げのため、スタメンは初招集組3人を含む7選手が国際Aマッチ5試合以下の選手で固めた。当初はGK海堀が主将を務める予定だったが、佐々木監督は主将マークを22歳の熊谷に託し、11日のデンマーク戦で守備機会が少なかった控えGK山根を先発させた。今大会を通して若手に国際経験を積ませる。その方針にブレはなかった。

 ラスト2戦でデンマークと中国を連破し、いい流れで大会を終えた。その一方で、ロンドン五輪組を脅かすような新戦力も出現しなかった。8日のドイツ戦で田中美がゴールを決めたが、国際Aマッチ出場経験のない5人を先発させた6日のノルウェー戦は0―2の完敗。初勝利を挙げた11日のデンマーク戦も、この日の中国戦も試合を決めたのは五輪組だった。

 フル代表の指揮官としては、男子も含め日本初の50勝に到達した佐々木監督は「一つの成長。経験のない選手が、こういう国際試合で感じたものは大きかったと思う」と収穫があったことを認めた。目標は15年W杯カナダ大会と16年のリオデジャネイロ五輪。そこで世界の頂点に立てるのかは、貴重な「経験」を若手がどう生かしていくかに懸かっている。

 ▼佐々木監督 緊張感のある試合ができた。選手たちが成長できた一戦だと思う。ミスも多少あったが、後半は落ち着いて試合運びができたのは一つの成長。経験のない選手が国際舞台で感じたものは大きかったと思う。

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