×

小笠原 被災地対決に「正直言って複雑」

[ 2013年3月9日 06:00 ]

 鹿島のMF小笠原が、東日本大震災の被災クラブ同士のカードとなるホーム仙台戦を前に複雑な胸の内を明かした。

 震災から1年を迎えた昨季は3月10日の開幕戦で仙台と対戦して0―1で敗戦。2年連続で3・11の直前に対戦することになり「正直言って複雑です。仙台はホームタウンが大きな被害を受けたし、(鹿島のホームである)鹿行地域も被害はあった。お互い被災したサポーターが応援してくれる中、どっちかが落胆しなきゃいけない。引き分けもありますけど…。いろんなことを考えます」と顔をしかめた。

 仙台戦には、東北サッカーの復興を目指す「東北人魂を持つJ選手の会」の活動の一環として鈴木の出身チームである松島マリソルSC(宮城)の小学生40人を招待。試合後には敵味方関係なく、両チームの東北人魂メンバー(鹿島の小笠原、遠藤、柴崎、土居、鈴木、仙台の佐々木、菅井、越後、藤村)が子供たちとの交流の場を設けることも決まっている。

 両クラブとも復興を願う思いは同じ。それでもピッチでは勝利を譲るわけにはいかない。小笠原も「勝負事なんで。勝ち星をどうぞ、というわけにはいかない」と勝負に徹する構えだ。深刻な被害を受けた岩手の大船渡高出身の司令塔は、気持ちを込めたプレーが観衆の心に響くと信じている。

続きを表示

2013年3月9日のニュース