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陽子 なでしこ定着アピール弾!“ポスト澤”の有力候補だ

[ 2013年2月26日 06:00 ]

パスを出す田中陽

 今年最初の国際試合となるアルガルベ杯(3月6日開幕、ポルトガル)に出場する、なでしこジャパンの合宿が25日に千葉県内で始まり、MF田中陽子(19=INAC神戸)がミニゲームで唯一のゴールを決めた。佐々木監督が若手底上げに意欲を示す中で存在をアピール。ヤングなでしこの司令塔が初代表で定着を狙う。チームは3月1日夜に渡欧する。

 敵陣で川澄からパスを受けた田中陽が前を向いた。相手DFをかわしてゴール前に抜けると、左足でゴール右隅を打ち抜く。1メートル87の長身GK山根でも届かない会心のゴール。10対10で行われたミニゲームでただ一人得点し「思い切ってキックフェイントから、狙い澄ましてシュートを打てました。ああいう長所はどんどん自信を持って出したい」と力を込めた。

 昨夏のU―20W杯で6得点を挙げ、ヤングなでしこを3位に導いた司令塔もフル代表での合宿は初参加。それでも「一緒にプレーしていたメンバーもいるので、やりやすさはある」と物おじせずに初日から存在をアピールした。佐々木監督はゴールの場面に関して「相手の守備が甘いね」と苦笑しながらも「アプローチがうまいから、いい自分のリズムでシュートを狙いましたね」と称えた。

 同じチームだったDF岩清水から練習後に「もう少しパスを出せる位置に顔を出して」と指導されたが、それも期待の表れだ。最終ラインを束ねる守備リーダーは田中陽に関して「運動量を持っているし、いいシュートも決めている。楽しみにしている」と期待した。

 ミニゲームの最中には指揮官から自身の位置を周囲に伝えることの重要性を指摘され「一瞬のことで状況が変わる」と貪欲に学ぶ姿勢を見せた。ボランチとして定位置奪取を狙う“ポスト澤”の有力候補が、なでしこで始まりの一歩をしるした。

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