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磐田11年ぶりVへのキーマン 「勝者のメンタリティー」持つ伊野波

[ 2013年2月20日 14:24 ]

練習中、小林裕(左)、小林祐(右)とコミュニケーションをとる伊野波

J1注目の男 磐田DF伊野波雅彦

 いつ優勝するか?今でしょ――磐田は日本代表DF伊野波雅彦(27)の加入で11年ぶりのリーグ制覇が現実味を帯びてきた。FW前田、DF駒野と代表3人をそろえる戦力はリーグ屈指。伊野波は「黄金時代の磐田を抜いて、数多くのタイトルを獲りたい」と意気込みを示す。

 今季試行する新システム「3バック」のキーマン。「若い世代にどうすれば代表に呼ばれるかを伝えていくのも役割」とプロ8年目の“中間管理職”としての立ち位置を見つめる。鹿児島キャンプでは、前田と駒野が多くは語らず背中でチームを引っ張る一方、積極的に声を掛けてリーダーシップをとった。

 自身は「(利き足と逆の)左足の精度を上げたい」とテーマを掲げ、名レフティーで知られた元日本代表MFの名波浩アドバイザーに教えを請うなど貪欲だった。

 鹿島で2度のリーグタイトルを獲得。森下監督は「勝者のメンタリティーを持つ男」と期待を寄せる。磐田は昨季先制された16試合で2勝3分け11敗。勝率は・125。先制されて意気消沈するシーンが目立ち、ずるずると最大3点差以上をつけられた試合は4試合あった。

 伊野波は「鹿島で得たものはメンタル面。気持ちで引かず“1点取られても大丈夫”という精神を伝えていければ」とイズムを浸透させて“骨太軍団”へ変えていく。

 昨季は右膝じん帯損傷などで不完全燃焼のシーズンを送った。神戸はJ2に降格した。「一度も(リーグ)全34試合出場はない。カードをもらわずにクリーンにやって達成したい」。伊野波の完全復活こそ、2度目の黄金期到来の鍵を握る。

 ◇伊野波 雅彦(いのは・まさひこ)1985年(昭60)8月28日、宮崎市生まれの27歳。06年に阪南大を休学してFC東京入り。08年に鹿島へ移籍。06年8月17日のサウジアラビア戦で国際Aマッチ初出場。ハイデュク・スプリト(クロアチア)、神戸を経て13年磐田に完全移籍。J1通算166試合3得点。国際Aマッチ通算17試合1得点。1メートル79、75キロ。利き足は右。

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2013年2月20日のニュース