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岡崎が2発!尊敬ゴンの前でカズ以来のAマッチ30得点超え

[ 2013年2月7日 06:00 ]

<日本・ラトビア>後半16分、岡崎(右)はGKをかわし2ゴール目を決める

キリンチャレンジ杯 日本3-0ラトビア

(2月6日 ホームズ)
 懸命に投げ出した右の爪先は逃さなかった。W杯前年の初戦。ザックジャパンで初めて1トップに入った岡崎慎司が「第1号」を決めた。前半41分、相手GKとDFの間のわずかなスペースに内田のシュート性のクロスが入ってきた。「行けるっ」。心の中で叫んだ。相手DFの前に強引に体を入れ、右足に魂を込めた。

 「僕の中では決まったというより決めたというゴール。GKとDFの間なら、むっちゃ狭いスペースでも(クロスを)入れてくれれば決める。マリオ・ゴメス(バイエルンM)や同僚のイビセビッチ…欧州のストライカーはみんな、その集中力が凄いですから。狙い通りのゴールです」

 脳裏にはドイツを代表する1トップの雄姿が浮かんでいた。岡田ジャパン時代は1トップで重宝されたが、ザックジャパンでは後方スペースに飛び込む動きを買われ、2列目のサイドが主戦場となっている。岡崎は「悔しかった」と言う。強烈なまでのFWとしての自負。1トップとして結果が欲しかった。

 この1点で国際Aマッチ通算ゴールを30の大台に乗せた。釜本、カズ、原に並ぶ偉業。後半16分には香川からのパスを受けるとらしくない?個人技を凝縮させて通算31得点目となる2点目も決めた。「(地元)神戸ですしね。原さん(日本サッカー協会技術委員長、37得点)からは“早く俺の記録を抜け”って言われてる。今年中には抜きたい」と頬を緩めた。

 ザッケローニ監督は宇佐美、清武ら次代を担うアタッカー陣に「岡崎の動きを見習え」と指導しているという。3月26日には勝てばW杯出場が決まるアジア最終予選ヨルダン戦が待つ。09年6月のウズベキスタン戦でもW杯南ア大会決定弾を決めた侍ストライカーへの期待は高まるばかりだ。

 この日は尊敬し、昨年12月に引退したばかりの中山雅史氏(45)が初めて解説者として見守ったが、岡崎は1トップの適性も見せつけた。継承する「背番号9」がいつにも増して大きく見えた。

 ≪不敗神話守ったまま≫岡崎が2ゴール。史上4人目の国際Aマッチ通算30得点をマークした。59試合目での大台到達は釜本(26試合)三浦知(54試合)に次ぐ3番目のスピード到達だ。これで岡崎が得点した試合は20試合で19勝1分けの不敗。また、13年の日本代表Aマッチ第1号ゴール。岡崎は年間15得点を記録した09年に続く2度目の第1号。幸先よいスタートとなった。

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2013年2月7日のニュース