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ベッカム 年俸を全額寄付!5カ月分で5億8000万円

[ 2013年2月2日 06:00 ]

パリSG入団が決まり、記者会見でユニホームを掲げるベッカム

 昨年12月に米プロリーグMLSのギャラクシーを退団した元イングランド代表MFデビッド・ベッカム(37)のパリ・サンジェルマン(SG)加入が1月31日に発表された。契約期間は今季終了までの5カ月で、年俸の全額(約5億8000万円)を慈善団体に寄付するという前代未聞の太っ腹契約。キャリア晩年のスーパースターが最終日を迎えた今冬の移籍市場で主役となった。

 ベッカムが仰天プランを明かしたのはパリで行われた入団会見だった。

 「いかなる報酬も受け取らないよ。このアイデアにとても興奮している。パリにある子供たちの慈善団体に寄付ができるんだからうれしい。特別なことだね」

 今季終了までの5カ月限定とはいえ、事実上の無給奉仕。ビジネスに徹するプロスポーツでは異例も、ベッカムならではの“アシスト”だった。

 マンチェスターUやRマドリードという超人気クラブの元看板選手はパフォーマンスこそ下り坂を迎えているが、ブランド価値は失われてはいない。昨年3月にフランスフットボール誌で公表された年収ランクは3150万ユーロ(約40億円)でメッシ(バルセロナ)に次ぐ2位だった。総資産は1億9000万ポンド(約277億円)と言われる。去就が注目された今回の移籍市場でも自ら「過去最多ぐらいの話をもらった」と明かした人気ぶり。一部英紙で400万ポンド(約5億8000万円)とも報じられた今回の寄付額も決して大きな負担ではなかった。

 パリSGは1年前も合意が報じられながら、家族の意向で移籍を断念したクラブ。しかし、この日は「これから10~20年の間に成功を収めるクラブ。プレーする期間は短いかもしれないが、その後も手助けできれば」と長期的視野での判断を強調した。

 「最高の契約だからプレーするわけではなく最高のクラブで最高の選手とプレーしたい。これが最後の契約になるか分からない」と来季以降の現役続行にも意欲。カタール王室保有の投資ファンドによる買収から2年目を迎え、FWイブラヒモビッチら大型補強を続ける強豪でベッカムのサッカー人生が新たな章を迎える。

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