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仙頭&小屋松 最強2トップで3発!京都橘、初の決勝進出

[ 2013年1月13日 06:00 ]

<京都橘・桐光学園>前半42分、先制ゴールを決め、仲間と喜ぶ仙頭(7)

全国高校サッカー選手権準決勝 京都橘3―0桐光学園

(1月12日 国立)
 準決勝2試合が国立競技場で行われ、京都橘(京都)が桐光学園(神奈川)を3―0で下し、同校史上初となる決勝進出を果たした。FW仙頭啓矢(3年)が今大会4点目、FW小屋松知哉(2年)が得点ランク単独トップとなる5点目を挙げる活躍。2トップのアベック弾で初優勝に王手をかけた。5試合で3度目のPK戦となった鵬翔(宮崎)は星稜(石川)を振り切り、宮崎県勢で初の決勝進出を果たした。決勝は14日、国立競技場で行われる。

 今大会最強の2トップが聖地でも大暴れした。0―0の前半42分、MF中野のシュートがクロスバーにはじかれると、こぼれ球にいち早く反応したのが仙頭だった。右足で冷静に押し込み2試合連続ゴールとなる今大会4点目。チームは府大会初戦から、全試合で先制点を奪い勝ち進んできただけに、均衡を破る一撃が与えた勢いは大きかった。

 「(こぼれ球を)予測して狙っていた。国立競技場は楽しみだったし、緊張より“やってやろう”という気持ちだった」

 この活躍に2年生エースも黙っていない。左ふくらはぎ痛を押して強行先発した小屋松が後半31分に左足で追加点。得点ランク単独トップとなる5点目で優勝候補の桐光学園を突き放した。

 何としても主将をピッチに立たせたかった。チームを率いてきたDF高林主将が、1回戦直後の昨年大みそかに急性胃腸炎を患い離脱。代わりにキャプテンマークを巻いたのが仙頭だった。スタンドで観戦した母・朋子さん(40)は「あの子はお調子もの」と笑うものの、ピッチでは強い責任感を体現。3―0の後半44分から高林が途中出場し、復帰戦を白星で飾ることができた。

 チームは昨夏に2週間の長期遠征を敢行。米沢監督自らがマイクロバスのハンドルを握り、東北、北信越などへ試合行脚に出た。J1の仙台や関東の強豪校などと試合を重ね、1日に2試合をこなすことも多かった。「体力的にも精神的にも強くなった」と仙頭が振り返るように、過酷な日々が大きな成長を促した。

 創部12年目で初の決勝進出。京都勢としては10年度の久御山以来2大会ぶりだ。「疲れはあるけど、ここまで来たらそんなことは言ってられない。最後は全国制覇をしたい」と仙頭は語気を強めた。ケガを抱える小屋松も強行先発が濃厚。躍進を支える2トップが、頂点へとチームを導く。

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