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被災地に届け!不屈のゴンゴ~ル 強烈シュートで主役張った

[ 2012年12月27日 06:00 ]

慈善試合の終了間際にゴールを決めた「JAPANスターズ」の中山(中央)

チャリティーサッカー2012 JAPANスターズ5-2東北ドリームス

(12月26日 ユアスタ)
 日本プロサッカー選手会(JPFA)主催の「チャリティーサッカー2012」が開催された。粉雪が舞う中での2年連続の東日本大震災復興支援試合となったが、主役に輝いたのはMF長谷部主将(ボルフスブルク)率いる「JAPANスターズ」の一員で出場した元日本代表FW中山雅史(札幌)だった。

 2点リードの後半45分、縦パスに抜け出すと右足を振り抜いた。GKの手をはじきながらネットを揺らす泥臭さ。「結構、相手GKもマジだったよね。あれをレシーブしてトスで入れられたら悲しかったけど。みんなの気持ちがボールに乗り移ったと思う」。今季限りでの引退を表明。現役最後の“ゴンゴール”は中山らしさが詰まっていた。当初は後半途中から主審を務めた内田(シャルケ)がPKを与えて中山が決める予定だったが、シナリオを吹き飛ばす豪快な一発に会場のムードは最高潮に。イレブンから胴上げの祝福を受けた中山も「ボンジョルノ~!」と絶叫した。

 体を投げ出すプレースタイルで現役引退までに受けた手術は十数回。何度も苦しみや悔しさを乗り越えてきた。両膝が十分に動かなくなるまで現役にこだわった。試合後も「また努力して“スーパー雅史くん”になりたい」と現役に未練タラタラ。その不屈の姿勢は東日本大震災から立ち直ろうとする被災者に、メッセージとして届いたはずだ。

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