×

浦和 逆転ACL切符へ柏木 強行出場へ!

[ 2012年11月29日 06:00 ]

チームに合流し、ミニゲームで槙野(左)からボールを奪った柏木(右)

 5位・浦和の元日本代表MF柏木陽介(24)がACL出場権獲得へ向け、リーグ最終戦の名古屋戦(12月1日、埼玉)に強行出場する可能性が高まった。チームは28日、さいたま市の練習場で調整し左内転筋痛で2試合欠場した柏木も合流。ACL出場圏内の3位・鳥栖から勝ち点3差に5チームがひしめく混戦の中、最強布陣で逆転切符を手繰り寄せる。

 喜びに満ちあふれていた。11対11のミニゲーム。1本目はメンバーから外れたものの、2本目が始まる前にペトロヴィッチ監督から名前を呼ばれると、柏木は満面の笑みでサブ組に入った。

 「痛みはなくなってきている。川崎戦の時よりは数倍良い。正直、やれるかなと思っている。サッカーがしたい」

 10月下旬に左内転筋を痛めた。今月7日の川崎F戦では強行出場して1得点を挙げたが代償は大きく、続く広島戦と鳥栖戦は欠場。まだ強度を上げたキックの際には患部に響く。それでも「プレーしている方が楽。テレビで見ていると気が重い。最近、良いプレッシャーを感じながらサッカーをやっている中で自分が何もできないのはつらかった」という。前節24日の鳥栖戦は1―3の完敗。上位との直接対決で敗れ、来季のACL出場権が与えられる3位から5位に転落した。「2試合休んだ分、ハードワークしたい」。主力としての責任が、背番号8をピッチへと駆り立てる。

 3位・鳥栖と勝ち点1差。4位・柏とは同勝ち点だが得失点差で水をあけられている。自力では3位まで浮上できず、しかも、リーグ優勝を決めた06年を最後に最終戦は5連敗中。状況は厳しいが、柏木は「俺たちが勝たないと何も始まらないけど、勝てば何か起こる」と逆転を信じている。対名古屋戦は最近3試合無敗。数字の後押しもある。

 勝てば7チーム目のJ1通算300勝。負の歴史にピリオドを打って節目を飾り、5年ぶりのアジア挑戦権も手に入れる。

 ▽浦和のACL出場権獲得条件 来季のACL出場権は残り2枠(J1の3位と天皇杯覇者)。最終節の結果次第で最終3位を狙えるのは3位鳥栖から7位横浜までの5チーム。横浜―鳥栖、浦和―名古屋は直接対決だ。浦和が3位で終えるには名古屋戦○が最低条件。その上で鳥栖が横浜戦に△以下、柏が鹿島戦に△以下が必要だ。柏が○の場合は勝ち点で並べるが得失点差、総得点で浦和は大きく劣るだけに条件的には厳しい。

続きを表示

2012年11月29日のニュース