×

遠藤 3月死去の“恩人”に白星を!W杯出場に王手を!

[ 2012年11月11日 06:00 ]

練習で軽快な動きを見せる遠藤

 W杯ブラジル大会アジア最終予選オマーン戦(14日、マスカット)を控える日本代表は10日、事前合宿地のドーハで2日目の練習を行った。

【メンバー W杯アジア最終予選】

 7日の柏戦で下顎を9針縫うケガを負ったMF遠藤保仁(32=G大阪)も、この日から全体練習に合流した。現在使用中のスパイクを手掛けてくれたデサント社の佐藤彰男さん(享年60)が今年3月に死去。亡き恩人のためにも5大会連続のW杯出場に王手をかける。

 ザックジャパンの司令塔が強い思いを胸にピッチに立つ。疲れを理由に前日は完全別メニューだった遠藤が、この日から全体練習に合流した。顎にはケガを負っているが、欠場するつもりはない。「練習をやってみて特に疲れもないし問題ない。(ケガは)試合をやっても影響はないと思う。相手は最初から積極的に来るだろうけど、入り方に注意して自分たちのサッカーをやれば必ず勝てる。こっちから仕掛けていきたい」と意気込んだ。

 亡き恩人のためにも負けられない。01年のG大阪入団時からお世話になった、デサント社のマーケティング部門サッカー販促担当・佐藤彰男さんが今年3月に死去。遠藤が使用するアンブロ社製のスパイクは、日本ではデサント社が取り扱っている関係で、10年以上にわたって密にコミュニケーションを図ってきた。佐藤さんは、遠藤と英国のアンブロ本社の橋渡し役となり、今年2月に現在使用中の「ジオメトラ」の特注品が完成した。

 本人の要望が製作サイドに伝えられ、ボールの回転がかかりやすくなるなど、さまざまな工夫が施されたスパイク。それでも毎年のようにモデルチェンジしていくだけに、代表の公式戦で履くのはこれで最後になる可能性がある。佐藤さんは生前「世界の舞台で活躍してほしい」と語っていた。W杯切符をつかみ取ることが恩返しになる。

続きを表示

この記事のフォト

2012年11月11日のニュース