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カズ“負のジンクス”覆す!ゴール決めてもダンスは封印

[ 2012年10月24日 06:00 ]

りさ子夫人(右)が激励に訪れ、笑顔の三浦

 フットサルW杯タイ大会(11月1日開幕)に出場する日本代表は24日、W杯1次リーグ初戦でも当たるブラジル代表と対戦する。23日の公式練習では、注目の三浦知良(45=J2横浜FC)が機敏な動きを見せた。

【日本代表メンバー】

 代表デビューが確実なカズだが、これまでのサッカー人生ではデビュー戦は好結果を残していない。フットサル日本代表もブラジル代表戦は12戦全敗と相性は最悪。ゴールを決めてもカズダンスは封印し、全力で負の歴史を覆しにいく。

 いよいよカズが胸に右手を当て「君が代」を歌う。青きユニホームを身にまとい、フットサル日本代表のコートに立つ。相手はW杯1次リーグ初戦でも激突するカナリア軍団だ。徹底してブラジル対策に費やした公式練習を終えるとカズは言った。「偉大なるセレソンと初めての対戦。僕にとってあのユニホームは強烈だからね」。武者震いを隠さなかった。

 日本の「歴史」を変えてみせる。過去、同代表の対ブラジル戦は12戦全敗。カズは16歳の頃、所属したジュベントス(ブラジル)でフットサルチームの監督に誘われ、初めてフットサルに携わった。サンパウロの大会で優勝した経歴も持つ。ブラジルはフットサル人生の原点でもあり、その実力も熟知する。「勝って自信を付けるのは大きい」とカズ。狙うは歴史的な金星だ。

 カズ自身の「歴史」も変えてみせる。栄光に彩られてきたサッカー人生だが、「デビュー戦」は良い結果が出ていない。初の国際Aマッチだった90年9月のバングラデシュ戦は不発。アジアで初のセリエA選手となったジェノアでは、94年9月のACミランとの開幕戦で鼻骨骨折。99年2月、C・ザグレブ(クロアチア)ではPKを外すなど、Jリーグ、ブラジルも含めて無得点だ。だが、そんなジンクスも打破するためにある。

 これも打倒ブラジルに対する執念か。「(カズダンスは)あまり踊りたくないね。ゴールを決めても、すぐに試合は始まるからね。全力を尽くすことだけを考えるよ」とリップサービスは封印した。既に入場券は完売し約1時間の公式練習には、りさ子夫人も駆けつけた。かつてこれほど注目を集めたフットサルの試合はなかった。ダンスは踊らない。それでもカズは日本の、そしてキング自身の歴史を塗り変える。

 【カズのデビュー戦】

 ☆ブラジル 86年3月9日、サントスFCの一員としてジュベントス戦に左ウイングとして先発、0―1で敗れる。

 ☆日本代表 90年9月26日、アジア大会バングラデシュ戦に先発し、3―0で快勝したが、自身は不発に終わった。

 ☆Jリーグ 93年5月15日、V川崎(現東京V)のエースとして横浜戦にフル出場。ゴールを決められず、1―2で敗戦。

 ☆セリエA 94年9月5日、ジェノアの一員として開幕のACミラン戦に先発も前半28分、相手DFバレージと衝突し鼻骨骨折。途中交代。

 ☆クロアチア 99年2月17日、ムラドスト127戦に先発し後半11分には初アシスト。だが前半43分にはPKを失敗し、ホロ苦デビューだった。

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