×

ザック監督 精神改革へ!判断力&試合を読む力の不足指摘

[ 2012年10月18日 06:00 ]

ポーランドから帰国するザッケローニ監督

国際親善試合 日本0-4ブラジル

(10月16日 ポーランド・ウロツワフ)
 ブラジル戦の大敗を受け、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(59)がメンタル改革に乗りだすことを決めた。敗因を分析し、試合中に「冷静さ」と「試合を読む力」が欠けていた場面があったと指摘。約2年後の14年W杯ブラジル大会に向け、指揮官は自らの経験を還元し、世界の強豪に対抗するための心得をチームに植え付ける。なお日本代表はブラジル戦後に解散。国内組やザッケローニ監督は17日、パリから日本に向かった。
【試合結果】

 「われわれの目標は2年後のW杯で優勝することではない。私はそもそも2年後のW杯でチームがトップに入るだけの戦力が整っているとも思わない」。カナリア軍団に大敗後、本田、長友が目標と公言するW杯制覇については否定的な見方を示したザッケローニ監督だが、欧州遠征で2年後にブラジルやスペインに対抗するための強化策を見つけ出していた。

 その一つが、チームのメンタル改革だ。指揮官はPKで2点目を失った前半26分以降を振り返り「その後は頭で考えるのではなく、本能でプレーしていた」と選手が冷静さを欠いたと分析。その結果「各自が個人技に走りチームプレーを忘れた」とし、「今後、教えていかなければいけないことの一つ」と、どんな状況でも冷静さを失わない精神力を叩き込む意向を明かした。

 さらにザッケローニ監督は「ボールをキープしているとき、キープしていないとき両面で、チームは常にバランスを保っていないといけない。ボールを失うシーンがかなりあったが、その場面では違うプレーを選択する必要があった。違うゾーンでキープするべきだった」と強引なパス回しがピンチにつながったと指摘。ゲームの流れを読む力、局面に応じた判断力が欠如していたとして、今後はスコアや時間帯に応じたプレーを、チーム全体が共有するための指導も徹底していく方針だ。

 指揮官はブラジル戦で露呈したこれらの新たな課題は「国際経験の少なさがもたらしたもの」と言う。ただ一方で「このチームはまだまだ成長できる要素があって、それら(メンタル改革)もその中の一つだ」とも話し、自身の経験を還元することで実戦の不足を補う意向だ。かつてACミランをリーグ優勝へ導いたイタリア人指揮官の手腕が、本当に発揮されるのはこれからだ。

続きを表示

2012年10月18日のニュース