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本田 ブラジル初撃破へ!卒業文集で誓った“正夢弾”

[ 2012年10月16日 06:00 ]

本田(左)はボレーシュートでポールをへし折る

国際親善試合 日本―ブラジル

(10月16日 ポーランド・ウロツワフ)
 欧州遠征中のサッカー日本代表は16日午後2時10分(日本時間午後9時10分)、ポーランドのウロツワフでブラジル代表と親善試合を行う。15日には完全公開で前日練習が行われ、右ふくらはぎ打撲から復帰したMF本田圭佑(26=CSKAモスクワ)はトップ下での先発が確実。小学校の卒業文集で「W杯でブラジルと決勝をして2―1で破りたい」とつづるなど、ブラジルへの思い入れは強い。14年W杯ブラジル大会制覇を目指す日本の大黒柱が夢の実現に向け、前哨戦に挑む。

 明らかにエースの表情が違っていた。右ふくらはぎ打撲で出場が絶望視され、険しい表情で別メニュー調整に終始していたフランス戦直前練習から4日。全体練習に復帰した本田に笑顔が戻った。この日は試合前日としてはザックジャパン発足後初めてすべての練習が公開され、コートの半分を使った11対11のミニゲームではトップ下に入った。

 本田は吉田の右サイドからのクロスに反応して左足で合わせるシュートを放ち、積極的にボールにタッチ。セットプレーの確認では情報漏えいを警戒して「全部(プレーを)やらん方がいいんちゃう」とスタッフに進言する場面もあっ た。練習後は無言のまま報道陣の前を素通り。ザッケローニ監督は「本田を出場させるかどうかは試合当日に決める。リスクがゼロにならないと使わない」と明言を避けたが、先発は確実な状況だ。

 ブラジル戦は本田にとって特別な意味を持つ。14年前、大阪・摂津市立鳥飼北小の卒業文集にはこう記した。

 「ぼくは大人になったら世界一のサッカー選手になりたいと言うよりなる。世界中で一番さわぐ、4年に 一度のWカップに出場します。ブラジルと決勝戦をし、2対1でブラジルを破りたいです。世界の強豪をうまくかわし、得点を入れることがぼくの夢です」

 26歳になって迎える初対戦。負けるわけにはいかない。

 ブラジルは国際サッカー連盟(FIFA)の最新ランクこそ14位だが、W杯最多5回の優勝を誇る。最近の国際Aマッチではイラク、アルゼンチン、中国、南アフリカ、スウェーデンを相手に5連勝中(20得点1失点)で、W杯優勝を目指す本田にとって避けては通れない相手。12日のフランス戦は欠場したが「やれるから(チームに)残っている」とブラジル戦での復帰に照準を合わせた。

 日本はブラジル相手に過去2分け6敗。通算4得点20失点と格の違いを見せつけられているが、本田は「格上とやるというふうには別に思っていない。(試合後に)試合を見た人が何を感じたかを逆に聞いてみたい」と力を込めた。2年後の本大会を前に、一足先に前哨戦で夢実現。そんなシーンを頭に描いたレフティーの目は、少年のように輝いていた。

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