乾　念願の代表復帰！香川と元Ｃ大阪コンビで世界倒す！

今年２月のウズベキスタン戦で“共演”した香川真司（右）と乾貴士

欧州遠征日本代表発表

　日本サッカー協会は４日、欧州遠征に臨む日本代表２３人を発表。ブンデスリーガで３戦連続得点を決めるなど好調な乾貴士（２４＝フランクフルト）が２月以来の復帰を果たした。岡崎慎司（シュツットガルト）が左足親指の負傷で選出されなかった今回、Ｃ大阪時代のチームメート香川真司（２３＝マンチェスターＵ）との共演で代表定着を狙う。
【日本代表メンバー 試合日程＆結果】

　日本屈指のドリブラーがザッケローニ監督を振り向かせた。指揮官は日本協会を通して「２３人に絞るのは難しかった」と熟考の末の選出だったことを強調しつつ、乾について「呼ばれていない時期でもスカウト網に入っていたし、注目して見ていた。彼が持っている高いクオリティーを代表でも見せてほしいし、そのクオリティーを持って代表に貢献してほしい」とコメント。３戦連続得点するなどフランクフルトの２位躍進の原動力となっているパフォーマンスに期待を寄せた。

　日本代表から離れている間も「得点などを続けていれば絶対に見てもらっていると思う」と復帰を待ち続けた乾に追い風が吹いている。今回の遠征には右ＭＦでレギュラーの岡崎が負傷で不在。乾の得意なポジションはトップ下か左サイドだが、１１年夏まで在籍したＣ大阪時代は右サイドでのプレー経験もある。１０年９月７日のグアテマラ戦以来となるスタメンの可能性も十分ありそうだ。

　当然、重要になってくるのが周囲との連係だ。だが攻撃のキーマンである香川とはＣ大阪で約２年間コンビを組んでおり、相性は良い。今年２月２９日のＷ杯アジア３次予選ウズベキスタン戦でも後半１４分から左ＭＦで３１分間共演。ペナルティーエリア付近でのワンツーなどで攻撃にアクセントを付けた。試合後も「（香川）真司とはやりやすい」と自信を口にした。名コンビ復活で代表定着へアピールを目指す。

　野洲高時代に全国高校選手権を制した男も、Ｗ杯、五輪はもちろん各年代のＷ杯を含めても世界大会の出場経験はない。フランス戦、ブラジル戦は世界の強豪と真剣勝負する初めての機会。１メートル６９の小兵がドイツで磨いた技でかつてのＷ杯王者を驚かせる。