×

長友 千金ドロー弾!後半ロスタイムに豪快ボレー

[ 2012年9月22日 06:00 ]

<インテル―ルビン・カザン>後半ロスタイムに同点ゴールを決めた長友はコウチーニョ(7)と抱き合って喜ぶ

欧州リーグ・グループH インテル・ミラノ2―2ルビン・カザン

(9月20日)
 欧州リーグが20日に開幕し、各地で1次リーグ24試合が行われた。H組のインテル・ミラノ(イタリア)はホームでルビン・カザン(ロシア)に2―2で引き分け。左サイドバックでフル出場した日本代表DF長友佑都(26)が後半ロスタイムに右足ボレー弾を決めてチームを救った。

 殊勲の同点弾を決めた長友が右拳を突き上げた。敗色ムードが漂った1―2の後半ロスタイム。左サイドから中央に切れ込み右サイドにパスを出すと、ゴール前に突進した。ミリトのクロスを、ペナルティースポット付近から右足でダイレクトボレー。コントロールされたボールが左隅のネットを揺らした。8月2日の欧州リーグ予選3回戦ハイデュク・スプリト戦以来の今季公式戦2点目。チームの窮地を救い「時間もなかったので中に入ってゴールを狙いにいった」と胸を張った。

 過去にあまり見られなかった美しい一撃。向上心を持ち、成長を続けているからこそ生まれたゴールだった。日本代表として14年W杯ブラジル大会優勝を目標に掲げており、11日のW杯アジア最終予選イラク戦後には「チームの成長は感じるが、まだ遅い」と語っていた。体幹トレなど全体練習以外でもトレーニングを積んでおり、ビッグクラブの中でも意識の高さはトップクラス。「個人一人一人が成長しないと、W杯でもトップにはなれない」との思いでプレーの幅を広げている。

 貴重な勝ち点1をもたらしたが、地元紙の評価は辛口だ。ガゼッタ・デロ・スポルトは「長友のサイドはいつも数的不利で攻め込まれる」と守備の不安定さを指摘し、採点も及第点の6。コリエレ・デロ・スポルトは6・5と採点したが「雑で混乱しており、派手に動きすぎる。ただゴールは決めた」と厳しかった。

 長友は「まだまだ自分に満足できていない。努力してファンの心をつかんで、ずっと語り継がれるような選手になりたい」と前を向いた。結果を出しても満足感はない。メディアも含めたカルチョの国の厳しい環境が、左サイドバックの成長をさらに加速させる。

続きを表示

この記事のフォト

2012年9月22日のニュース