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復活Vアシスト!香川 指揮官に100勝目プレゼント

[ 2012年9月21日 06:00 ]

<マンチェスター・ユナイテッド・ガラタサライ>ドリブルするマンチェスター・ユナイテッドの香川(手前)

欧州CLグループH マンチェスター・ユナイテッド1―0ガラタサライ

(9月19日)
 19日に8試合が行われ、H組のマンチェスター・ユナイテッドはホームでガラタサライ(トルコ)を1―0と下して白星スタート。トップ下で先発して後半39分までプレーした日本代表MF香川真司(23)は、前半7分にMFマイケル・キャリック(31)の決勝点をアシストして勝利に貢献し、アレックス・ファーガソン監督(70)に欧州CL通算100勝目(PK戦勝利を含む)をプレゼントした。

 新天地で初めて迎える大舞台で、香川がいきなり結果を残した。前半7分、キャリックからの縦パスを受けて右足ワンタッチで前を向くと、相手DFをギリギリまで引きつけてからタックルをかわして右足でスルーパス。ワンツーで抜け出したキャリックの先制点を演出した。「うまくボールを取ってからゴールまでいいスピードで行けた。ああいう形は大事なのかなと思う」と移籍後初アシストと同時に欧州CL2季目での初アシストに笑みを浮かべた。

 名将の助言をピッチで体現した。移籍後3試合目となった2日のサウサンプトン戦は、相手の厳しいマークにあって失点につながるミスを犯すなど“洗礼”を受けた。その後、ファーガソン監督から受けたアドバイスが「ゴールを背にするよりも、半身で受けろ」という後方からのパスの受け方だった。ゴールを背にしてボールを受けると「プレミアリーグのように激しい舞台だとつぶされる」と香川。アシストの場面も半身で受けたからこそ素早く前を向いてパスを出せた。「良い形でボールが入ればチャンスにつながる。そういうシーンをもっと増やしていきたい」。後半2分には狭いエリアでMFナニとのパス交換から左足でシュートを放つなど、多くのチャンスに絡んだ。

 17季連続で欧州CLに出場している名門が、昨季は6季ぶりに1次リーグ敗退。巻き返しへ香川にかかる期待は大きい。デーリー・テレグラフ紙(電子版)は「香川が欧州CLで新たな一面をもたらす」と高く評価。MFギグスの「シンジはポゼッションが鍵となる欧州の舞台で活躍できるタイプ」というコメントを紹介した上で「司令塔は説得力のある証拠を示した。新たな血は本物だ」と表現した。

 腰痛のため11日にW杯最終予選イラク戦を欠場してから初の実戦で後半39分までプレーして完全復活をアピール。「今は痛いところはない。もっとコンディションを上げていく必要がある」。激しいマーク、そして腰痛という2つの“壁”を乗り越え、香川は輝きを取り戻した。

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