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格下に接戦1―0…本田、攻撃も守備も「これじゃアカン」

[ 2012年9月7日 06:00 ]

<日本・UAE>試合後、岡崎(右)と話す本田

キリンチャレンジカップ2012 日本1―0UAE

(9月6日 新潟・東北電ス)
 本田が消化不良の一戦にゲキを飛ばした。ザックジャパンはUAEに1―0で辛勝した。後半24分、1トップで先発したハーフナー・マイク(25=フィテッセ)が決勝点を決めて、国際Aマッチ3試合ぶりに勝利を挙げた。本田圭佑(26=CSKAモスクワ)は勝ったことを評価しながらも、11日のW杯最終予選イラク戦に向けて不安の残る試合内容に、苦言を呈した。
【試合結果】

 開口一番、本田は、わずかな収穫と多くの課題を挙げた。「結果としては勝ったのでまあまあ。こういう試合でも勝つのは大事やし、そこは評価できる。内容は満足なんかできない。何がと言われれば全部。一つ一つのプレーの質や量、戦術、クオリティーが普通になった。これじゃあかん。それは皆、分かっている」。6月のW杯最終予選3試合と違って低調な内容に終わった一戦を振り返り、警鐘を鳴らした。

 苦戦の原因の一つには疲労を挙げた。欧州組は移動距離が長く、国内組は夏場の過密日程をこなしてきた。「俺が2、3回ボールを持たないと(パスを)さばけなかった。前を向いているのがマイク(ハーフナー)しかいなかった。(味方のポジションが)3、4メートルイメージよりも後ろだった」。自身がボールキープしているときの、両サイドバックやボランチを含めた周囲の上がりが遅れていたことを指摘した。

 本田自身は圧巻のプレーを見せた。前半2分に香川のヒールパスに走り込んで右足でシュート。15分にも強烈なミドルを放った。64分間の出場でシュート数はチーム最多の6本。「本当は言いたくないけど、次の試合への駆け引きは始まっている」。イラクに研究されるのを意識しながらプレーするほど余裕を持っていたことも明かした。

 それぞれが抱える疲労は理解している。加えて「元気な時の(プレーの)上限を上げなあかんけど、それは1日、2日でできるもんじゃない」とプレーの質がすぐに改善されるものではないことも分かっている。だからこそ、イラク戦へ向けたテーマをこう話した。

 「自分たちの(今の)クオリティーの中で、どれだけ100%を出せるか。短い期間でどれだけ(イメージを)共有できるか」。本田がチームにむちを入れる。

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